2008.12.14

Movies

Batman 邦題:バットマン

アメリカの「3大コミック・ヒーロー」と言えば、「スーパーマン」「バットマン」「スパイダーマン」。その3人の中で、最も自分に近いかな?と思われるのが、今日ご紹介するバットマン。この「近いかな?」感覚って大事で、これがないと感情移入できず、見終わった後に空を飛べそうに思えませんから・・・。

ニューヨークのマンハッタンらしい「ゴッサムシティ」。ここは警察も腐敗し、悪がはびこり、街をあげての「200年記念祭」もそのため頓挫します。この町で、悪を懲らしめている「こうもり男」がいるらしい。新聞記者のノックス(ロバート・ウール)とカメラマンのヴィッキー(キム・ベイシンガー)は、こうもり男の正体を突き止めようとします。

彼らの前に現れたのは、大富豪のブルース・ウェイン(マイケル・キートン)。ヴィッキーとブルースは意気投合しベッドを共にするのですが、実は彼こそが「バットマン」だったのです。

一方、暗黒街を仕切るマフィアのボス、グリソム(ジャック・パランス)とその右腕ジャック(ジャック・ニコルソン)は、ボスの女を巡って対立。やがて自らを陥れたボスを倒したジャックは、酸の窯に落ちて変身し、「ジョーカー」と名乗ってバットマンの復讐に向かいます。

実はこのジョーカーとバットマンには、かつて何十年か前の因縁がすでにあったのです。

他のこのタイプのヒーローと同じく、バットマンも何の特殊兵器も超能力もありません。戦う道具は、バットモービルにコウモリ型戦闘機くらい。基本的には格闘技です。ですから、時々とてつもなく弱くてハラハラしたりします。

ただ、この等身大の強さがこの映画のいいところで、悪の権化「笑うジョーカー」の悪行も、それにあわせて人間レベルの「ちょっと悪」と言う感じでしょうか?

それにしてもこの映画、制作費の半分近くのギャラを取ったといわれるジャック・ニコルソンの演技と存在に支えられていると言っても過言ではないでしょう。いやー見ごたえ十分、おかしくておかしくて・・・。

監督は「ビートルジュース」を大ヒットさせたティム・バートン。ジョーカーのBGMにプリンスを使ったナイスなチョイスの音楽は、ダニー・エルフマンが担当。ゴシック様式のゴッサムシティやバットカーなどの凝ったデザインも楽しめます。

ゴッサムシティの美術館には「フェルメール」や「レンブラント」、「ドガ」などがあったり、BGMにはモーツァルトが流れている。ってことは、この世界と繋がったどこかなのですね!(笑)ジョーカーが恋を語るのは「パーシーフェース」だったり・・・。

熱狂的なコミックファンからすれば、コミックと映像ドラマの中間的な本作は、ちょっと物足りないかもしれませんが、その微妙な立ち位置でうまくまとめ上げた映画ではないでしょうか?ヒーローものとしては、もうちょっと戦うシーンが欲しかったかな?

というよりも、かつて封切りのこの映画を観て、すっかりジョーカーのファンになったものでした。何でもこなせる、ジャック・ニコルソン、大好き!

batman_logo.jpg

しかし、このマークを見ると、なんだか口をあけた「のどちんこ」みたいに思ってしまうのは、トホホなだけ???

出演:マイケル・キートン,ジャック・ニコルソン,キム・ベイシンガー,ロバート・ウール,パット・ヒングル

監督:ティム・バートン 1989年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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