2009.04.28

Movies

Batman Forever 邦題:バットマン・フォーエヴァー

さてさて、感情移入しやすいシリーズ、いやDCコミックス社が生んだダーク・ヒーロー、バットマンの第3弾は、スタッフ総入れ替えで望んだ新たなバットマン伝説の始まりか、終わりか・・・。

ご存知、ゴッサムシティ。かつて敏腕検事だったが、法廷で硫酸をかけられ人格が変貌した怪人トゥー・フェイス(トミー・リー・ジョーンズ)一味が銀行を襲撃。数少ないバットマンの理解者である警察署長ゴードン(パット・ヒングル)と精神科医チェイス(ニコール・キッドマン)の要請で出動したバットマンが、大惨事を未然に防ぎます。

BatmanForever.jpg一方、バットマンことブルース・ウェインが経営する会社の研究員エドワード・ニグマ(ジム・キャリー)は、自ら開発したマインド・コントロール装置を社長に見せますが、危険だと言うことで開発中止に。憤慨したエドワードは、工場長を実験台にして殺害し、自らは怪人リドラーとなって、ウェインにナゾナゾを送るようになります。

本作から、ブルース・ウェイン役がマイケル・キートンからヴァル・キルマーに変わりました。「トップガン」ではクールなパイロット役がはまってましたが、まさかバットマンとは・・・。ということで、個人的にはちょっと感情移入しにくくなってしまった。

今回のヴィランは、缶コーヒーで有名な(?)トミー・リー・ジョーンズにジム・キャリー。かなり個性の異なる二人が演じる、個性の異なるヴィランではありますが、正直ちょっと目障り耳障り。特にジム・キャリー演じるオタッキーなりドラーは、知り合いの誰かに似てるこことは関係なく、悪さを増徴するというよりは嫌悪感を抱いてしまうほど。個人的にこの人、好きじゃないし・・・。^_^;

これに駄洒落的な恋模様を持ち込んでくるニコール・キッドマン。彼女は、これまでの誰よりもセクシーなのですが、もう出演者だけで濃すぎて、「おかわりはもう結構です、中村君!」レベルの臨界点に達してしまいました。

しかも今回からロビンまで加わって、さながら吉本新喜劇の様相。物語は、駄洒落な笑いを小出しにしながら、だらだらと進んでゆきます。

それは、物語の展開の短調さ平坦さも災いしているのかもしれません。ストーリー自体はどうしようもないとはいえ、もう少しキャスティングの妙と展開をしっかりと練れば、もうすこしドラマティックになったと思うのですが。

結局人が入れ替わったけれど、新たにやることは見つからず、新しい何かを生み出すことはなかった。まあ、方向性が変わったといえば変わったのですが、一体これからどこに向かってゆくのか、心配さえしてしまいます。

監督も出演者も、かのバットマンシリーズを任せられたという意気込みはわかりますが、意気込みだけではどうしようもない。力いっぱい振っても、バットにボールは当たりませんし、止まってる玉を打つゴルフでも空振りしますよん。

次作に期待。

出演:ヴァル・キルマー,トミー・リー・ジョーンズ,ジム・キャリー,ニコール・キッドマン,クリス・オドネル

監督:ジョエル・シューマカー 1995年

BOSS的には・・・★★☆☆☆

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おすすめ平均:3
3シリーズ最高の豪華キャストだが、最低の出来となってしまった

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