2009.04.09
The Magnificent seven 邦題:荒野の七人
世界のクロサワが1954年に世に出した世界に誇る「七人の侍」。これに感銘を受けた名優ユル・ブリンナーが西部劇化したオマージュ作品。つまりは西部劇。あらすじや登場人物の設定など、その多くが原作をトレースしています。
メキシコの寒村。毎年収穫期になると、カルヴェラ(イーライ・ウォラック)ら無法者の集団に食物を略奪され、村人たちは怯え、子供たちは飢えていました。これ以上、彼らの蹂躙に耐えられないと決意した彼らは、銃を手に入れようと村中の財産を集めて国境を超え、アメリカ側の町にやってきます。
町ではちょっとした騒動が起こっていました。そこで彼らは、騒ぎを見事におさめた黒ずくめのガンマン、クリス(ユル・ブリンナー)に声をかけ、銃を手に入れるより用心棒を雇うことを勧められます。
早速、用心棒の採用面談が始まります(爆)。集まったのは、ヴィン(スティーブ・マックイーン)、ハリー(ブラッド・デクスター)、ブリット(ジェームズ・コバーン)、リー(ロバート・ヴォーン)、オラリー(チャールズ・ブロンソン)。試験には落ちましたが、彼らのあとをしつこく追ってきたチコ(ホルスト・ブッフホルツ)も加わり、7人のガンマンたちは村へと馬を進めます。
村に着くと農民たちに戦う準備をさせ、その間には村人たちとの友情も芽生え始めます。そしていよいよカルヴェラたちとの銃撃戦が始まります。初戦は農民たちの勝利に終わります。が、カルヴェラたちもそう簡単に引くわけにはいきません。そして村人たちの間で、果てしない殺し合いを憂う者が出始め、固い結束がほころび始めます。それは7人のガンマンたちにも・・・。
「七人の侍」がベースですから、まずそちらをご覧になられることをお勧めします。が、そっちを先に見ると、なんといいますかやはり黒澤監督ってすごいんだな!と再認識する結果となります。
逆に、先入観なしにこの作品を見られるほうが、純粋に西部劇として楽しめるかも。なんたってこの豪華キャストですから。この当時だからこそ実現したこのメンバー。後々ではギャラ的にとても実現できなかったでしょうねぇ〜。
一度は村を出た彼らが、また戻るシーン。感情的にはなんとなく納得できるのですが、構成から考えるとどうも腑に落ちない。この辺が、西洋と東洋の思想の違いでしょうか?エンディングも、私的には「侍」のほうがストンと落ちて納得、こちらは微妙ーに「?」でした。まあ、所詮はドンパチの西部劇。いちいち細かい説明無しで、勢いで見る作品かもしれません。
印象的なテーマ音楽は、エルマー・バーンスタインによるもの。実は彼、映画音楽ではチョー有名。でも、レナード・バーンスタインとは親戚でも何でもありません。あしからず。
いずれにしても、この後銀幕で活躍するスターたちの華麗なガンさばきを堪能するだけで、とりあえずよしとしましょう!続編が出たということで、世間一般ではヒット作ですので!
出演:ユル・ブリンナー,イーライ・ウォラック,スティーヴ・マックイーン,ホルスト・ブッフホルツ,チャールズ・ブロンソン,ロバート・ヴォーン,ブラッド・デクスター,ジェームズ・コバーン
監督:ジョン・スタージェス 1960年
音楽:エルマー・バーンスタイン
BOSS的には・・・★★★☆☆
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