2009.05.23
Lethal Weapon 2 邦題:リーサル・ウェポン2 炎の約束
1987年の第一作に引き続き、犯罪組織に果敢に立ち向かうロス市警の二人の刑事の活躍を描いたポリス・ストーリー第2弾。主演も監督も引き続き続投で、クラプトンの音楽も健在です。
ある夜のロス、ダウンタウン。暴走する真っ赤なBMWを追跡するロス市警の警部リッグス(メル・ギブソン)とマータフ(ダニー・グローヴァー)。(やっぱり、悪いやつはBMWじゃ〜)追い詰めた車は建物に突っ込み、運転手は逃走しますがトランクから大量のクルーガーランド金貨が出てきます。
ここでミニ知識。クルーガーランド金貨とは南アフリカ共和国が発行する金貨ですが、80年代には同国のアパルトヘイト政策への抗議のため、取引が禁止されていました。
南アフリカ共和国の領事館が絡んでいるらしい事件にかかわってしまった二人は、別の指示を受けます。法廷の証人となって保護すべき銀行員レオ(ジョー・ペシ)の護衛。実はレオは、麻薬組織の資金洗浄の役を担っていましたが、資金の一部をくすねたため組織から狙われていたのです。
証人の保護護衛なんてつまらないと、二人はレオから組織のボスの住処を聞き出し、警護すべきレオとともになんと3人で郊外にあるボスの家に侵入。激しい銃撃戦とカーチェイス、しかし彼らは全員南アフリカの外交官で、治外法権を盾に警官たちは追い返されてしまいます。なんとか、治外法権の壁を破ろうと彼らに迫る二人でしたが・・・。
前作はリッグスのちょっと狂気がかったキャラクターが、物語をぐいぐいと押しまくっていたのですが、2作目となる本作は全体にソフィストケートされ、あのエキセントリックなキャラクターがずいぶん影を潜めてしまいました。ベッドシーンなんかも出てきて・・・。
ただ、予算はずいぶんついたようで、3人目のキャラにかのジョー・ペシが登場。かみそりのようないつもの演技ではなく、ちょっと悪乗りした感じがこれまたなかなかいい。ソフトになってしまった二人を、名優がしっかりサポートしてます。
そして予算はアクションシーンにも投入され、派手なパフォーマンスと2機のヘリまで飛ばして、かなりパワーアップしました。ベレッタの登場シーンも多く、ガンマニアの方も納得かな!?
リッグスとマータフの友情もさらに深まるのですが、前作では重要な愛情のモチーフとして使われていたマータフの家族は、今回はちょっと雑に扱われています。また、本作でリッグスがなぜあんなに捨て身のやけっぱちになっているのかの理由も明かされるのですが、展開としては心情よりもアクションに気がいってしまったみたいです、ドナー監督。
思わずメル・ギブソンの歯並びが悪いことを知らされる本作、個人的には歯ごたえも少し悪かったかな?それにしてもマータフは刑事部長(?)なのに、なんで嫁さんのワゴン車でパトロールしてるの?ついでに、「炎の約束」ってなんなんでしょう?こんな気恥ずかしいサブタイトル、一体誰がつけたの?せ、責任者、出て来い!
出演:メル・ギブソン,ダニー・グローヴァー,ジョー・ペシ,ジョス・アクランド,デリック・オコーナー
監督:リチャード・ドナー 1989年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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