2009.05.12
Newyork Newyork 邦題:ニューヨーク・ニューヨーク
巨匠マーティン・スコセッシが、「タクシー・ドライバー」に続き描く、音楽を愛する不器用な男女の愛の行方を描いたラブ・ストーリー。主演は、スコセッシお気に入りのデ・ニーロにライザ・ミネリ。彼女の歌う「ニューヨーク・ニューヨーク」もヒットしました。
1945年8月15日、太平洋戦争終結のその日、ニューヨークの街は戦勝に沸いていました。ビッグバンド・ジャズ全盛の時代、失業中のサックス奏者ジミー(ロバート・デ・ニーロ)は質屋に向かう途中で、トミー・ドーシー楽団の演奏に導かれるままにホテルに向かいます。
復員兵や戦勝を喜ぶ人たちでごった返す中に、彼の昔のバンド仲間もいました。そして彼は、フランシーヌ(ライザ・ミネリ)に一目ぼれします。歌手の彼女と二人で、クラブのオーディションに受かるものの、彼女のマネージャーであるトニー(ライオネル・スタンダー)は、彼女をフランキー楽団とともに巡業に出してしまいます。
彼女を忘れられないジミーは、なけなしの金で彼女の巡業先を訪れ、サックス奏者として楽団に参加することになります。旅の途中、ジミーは彼女のために曲を作ります。タイトルは「ニューヨーク・ニューヨーク」。二人はめでたくゴールインし、彼女はジミーの子供を身ごもります。
音楽家だけでなく、芸術や個人の高い能力を追い求める人たちには、エキセントリックな人が多い。悪く言えば、自己中で気が短くて・・・。ここでの二人も、事あるごとに痴話喧嘩が絶えません。しかし、身ごもったことにより、彼女は歌手を捨て母を取ります。
しかしジミーは父を取りはしなかった。彼を愛するがゆえに子供にジミーと名づけた彼女を理解できずに去ってゆくジミー。普通なら理解できないこの病室のシーンも、二人の演技がこれも「人生の選択」のひとつでしかないことを伝えます。
ご存知かとは思いますが、ライザ・ミネリはあのジュディ・ガーランドの娘です。72年の「キャバレー」では、アカデミー賞主演女優賞とゴールデングローブ賞主演女優賞をダブルで獲得した歌唱力、演技力ともに素晴らしい女優。とにかく、目がでかいですが・・・。逆にスコセッシ、思いっきりアップで狙ったりしてます。
40年代から50年代のジャズ、ミュージカルなんかをたっぷり楽しめます。デ・ニーロ、若いです。キレてます。ラストシーン、スコセッシらしくてなかなかです。
これも人生なのですが、あなたはどう思われますか?共働きのお二人に!
出演:ライザ・ミネリ,ロバート・デ・ニーロ,ライオネル・スタンダー,バリー・プリマス,メアリー・ケイ・プレイス
監督:マーティン・スコセッシ 1977年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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