BOSS's Column

一攫千金を夢見て、ラスベガスのカジノを襲撃しようとする、元空挺部隊員の「オーシャン」と11人の仲間たちの華麗な活躍を描いた、傑作ギャング・ムービー。監督は「西部戦線異常なし」の名匠ルイス・マイルストン。芸達者なシナトラ一家のオールキャストが揃い踏みの娯楽作品です。

１９６０年ごろ、クリスマス間近のアメリカ。エースボス（エイキム・タミロフ）は、大掛かりなカジノ襲撃を企てます。第二次世界大戦の空挺部隊軍曹だったオーシャン（フランク・シナトラ）をリーダーに、かつての戦友たちを呼び寄せ、大晦日に５軒のカジノを同時に襲撃する計画。

一攫千金を夢見て集まってきたのは、歌手志望のハーモン(ディーン・マーティン)、資産家の息子フォスター(ピーター・ローフォード)、元オートレース選手のステファンズ(リチャード・ベネディクト)、元プロ野球選手(サミー・デヴィス・ジュニア)、電気の専門家(リチャード・コンテ)、元サーカス座員(ヘンリー・シルヴァ)などなど、総勢１１名。そしていよいよ、その日がやってきます。

最近になって、ジョージ・クルーニー主演でリメイクされた「オーシャンズ１１」のいわば元祖です。なにせこの顔ぶれです。ってか、お若い方にはピンとこないかも知れませんが、すごい面々。先にも書きましたが、シナトラ一家の揃い踏みです。

つまり本作は、最近のリメイク同様、作品そのものを云々するものではなく、いわゆる顔見世公演といいますか、どこかの国の大晦日の歌合戦みたいなものです。よって、プロットは単純ですしドラマティックなこともロマンティックなこともありません。それぞれのファンが、お目当ての俳優さんの華麗な演技を見て楽しむ映画なのです。

私のお目当てはなんといっても渋〜いシナトラですが、ディーン・マーチンも生かした演技でやってくれてます。そして久しぶりに見たのは、サミー・デイヴィス・Jr.。かつてウイスキーのCMで歌って踊ってましたが、この人、結構頭、でかかったんだ〜なんてね！あとは、ちらっとだけ登場するシャーリー・マクリーンが、ブルーのドレスが似合ってたなぁ〜とか・・・^_^;

ええ、そういう映画なんです。とにかく、１１人が平等に活躍しなきゃいけないので、５軒ものカジノを同時に襲うなんて、無茶なストーリー展開ですから。

リメイク版と比べれば４０年も前の作品。ミステリーもアクションもありませんが、古き良き時代のハリウッド映画そのもの。それにしてもこの頃の役者って、タバコ吸うわ吸うわ・・・。まあ、「健康のためなら死んでもいい」アメリカの数十年前の物語ですからね！

古き良き映画ファン、もしくは登場人物のファンの方に！ブラビのファンがこれを見て、決してけなしたりしないように！

出演：フランク・シナトラ,ディーン・マーティン,ピーター・ローフォード,アンジー・ディキンソン,サミー・デイヴィス・Ｊｒ,リチャード・コンテ,リチャード・ベネディクト,シャーリー・マクレーン,パトリス・ワイモア,ジョーイ・ビショップ,ノーマン・フェル,エイキム・タミロフ,ヘンリー・シルヴァ,イルカ・チェイス,バディ・レスター,ジーン・ウィルス

監督：ルイス・マイルストン　1960年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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