2009.06.22
HOT FUZZ 邦題:ホット・ファズ
大都会で活躍するエリート警察官が、左遷で送り込まれた平和な田舎町で繰り広げる爆笑ポリスアクション。映画バカで知られるエドガー・ライト監督がお送りする、映画好きのためのオマージュに終わらない痛快な作品です。
ロンドンで活躍するエリート警官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)は、あまりのその活躍ぶりに田舎の街に左遷されます。ロンドンとは大違いの、事件や犯罪とはかけ離れた平和な街。のはずが、パブは少年たちで溢れ、目の前で飲酒運転。一体どうしたことかと、持ち前の「法を守る」ポリシーで張り切って任務を遂行するニコラス。
そんな彼は、署長の息子でアクション映画好きのバターマン(ニック・フロスト)を相棒に組まされます。ある日、郊外で交通事故が発生。二人の演劇家が死亡しますが、ニコラスは事故扱いする仲間たちに疑問を感じ、真相究明に乗り出しますが・・・。
いやー面白いです。それもハリウッド的というよりは、「モンティ・パイソン」に近いのですが、何よりもハリウッド製ポリス・アクションやマカロニ・ウェスタン、スリラーやホラーのディティールがてんこ盛り。もちろん、「マイアミ・バイス」のセリフなんかも登場します。
普通、こういう映画オタクがそんな作りこみをすると、制作側のお遊びに観客が無理やり付き合わされる感じになるのですが、この作品は監督の自己満足に陥ることなく、スリラー的な展開の中にうまく埋め込まれていて、のめりこまされた展開の端々で「ありゃ?」とほくそえんでしまう。つまり笑いのネタはあくまでも作品そのもので呈示されています。
そしてシーンの切替も、映像や音響のタイミングで小気味よく行われ、それが遠慮なく笑いを積み重ねられることにもなっています。
かの水野晴雄さんが生前最後に見た作品で、その編集の小気味良さを褒めていたとか。もちろん、映画好きだけでなく、ちょっとイギリスっぽいジョークが好きな方にも存分にご堪能いただけますし、ガンマニアの方にも、結構ストレス発散できる作品です。
でも、小さいお子様にはちょっと厳しい映像もあるかな?
出演:サイモン・ペッグ,ニック・フロスト,ジム・ブロードベント,パディ・コンシダイン,ティモシー・ダルトン,ビル・ナイ,ビリー・ホワイトロー,エドワード・ウッドワード,ビル・ベイリー,デヴィッド・ブラッドリー
監督:エドガー・ライト 2007年
脚本:エドガー・ライト 、サイモン・ペッグ
BOSS的には・・・★★★☆☆
おすすめ平均:
「スワーーーーーーーーーーーン!」
劇場公開を支持された理由がよくわかる
ハリウッドにはないコメディ、サスペンスそしてアクション。
コメディと思ったら、結構シリアスなサイモン
字幕で幻滅
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