2009.06.09

COLUMN

一年の真ん中で歓喜の歌

文化会館あれこれを「語って」しまいましたが、本当の目的はこれ!

アジアで最初に第九が歌われたといわれる鳴門で、今年28回目を迎える第九演奏会を聞きに行くためでした。

第九初演のお話は数年前に公開された映画「バルトの楽園」に詳しいのですが、要は第一次世界大戦下のドイツ軍捕虜を、当時鳴門にあった坂東捕虜収容所の所長で、旧会津藩士の血を引く松江豊寿という所長が、「捕虜は愛国者であって犯罪者ではない」というモットーの元、大切に扱われ市民との交流までしていたドイツ兵たちが、1916年6月1日にアジアで始めて第九を演奏したというお話です。

地元を始め全国から参加した600人近い合唱団の歓喜の歌は、さすがの大迫力。地元出身の井上ゆかりさんを初めとするソリストたちもがんばってました。

第九といえば日本では年末の恒例行事ですが、一年の半分、折り返しのこの時期に、過ぎ去った半年を振り返り、迎え来る半年を思うにはいい機会でした。

ひとりの友の友となるという
大きな成功を勝ち取った者
心優しき妻を得た者は
彼の歓声に声を合わせよ

そうだ、地上にただ一人だけでも
心を分かち合う魂があると言える者も歓呼せよ
そしてそれがどうしてもできなかった者は
この輪から泣く泣く立ち去るがよい

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