2009.06.18

COLUMN

「攻撃は最大の防御か?」

17日に行なわれた、第2回の首相と民主党の党首討論。どちらに軍配が上がったかは皆さんそれぞれのご判断にゆだねるとして、私が思ったのは「攻撃は最大の防御か?」ということでした。

政権交代を狙う野党から見れば、現内閣はボクシングのチャンピオンみたいなものです。そう、影の内閣は別にして、チャンピオン・ベルトは一本しかないのです。

ボクシングの試合、それもタイトル防衛戦を見たことのある方はご存知の通り、通常はチャンプは(ベルトの)守りを固め、挑戦者は果敢に攻め立てます。逆の試合ってのは、ほとんどない。なぜなら、チャンピオン以外は、誰もが「挑戦者」であり「チャレンジャー」だからです。

話を党首討論に戻して、この場合麻生さんがチャンピオン、鳩山さんはタイトルを狙う挑戦者。鳩山さんとしては、ひたすら攻めて攻めて攻め崩しを狙うはず。そして麻生さんは、そんな挑戦者の激しい攻めを防御しながら、機を見て攻めに転じ、場合によってはドローに持ち込んでもタイトルを死守できます。

ただ、前回の党首討論もあわせ、はたしてそのような攻防だったのか?一部の政治家の方のコメントにも、立場が逆転しているというのがありましたが、挑戦者がどっしりかまえ、チャンプがあれこれ小技を打ち出すという試合は、そもそもないのです。

「攻撃は最大の防御」というのは、軍国を進める日本が明治初期に招聘したドイツ軍少佐の「防禦なくして攻撃なし」という言葉を、日本陸軍の基礎を築いて「国軍の父」とも称され、後に総理大臣にまでなった山縣有朋が「攻撃は最大の防禦なり」と言い換えたものです。

聡明な皆さんはもうお気づきのはず。そうこれは明らかに誤解を生む訳であり、得てして本質を見失い、勝利すべき戦いに惨敗するという結果になりかねません。

そうです、「まずは防御、内側をしっかりと固めないと、どんな攻撃もその効果を発揮できない」というような意味ではないでしょうか?

マーケティングの大家、コトラーの戦略理論には、「リーダーとフォロアー」のあり方、戦い方が述べられています。

戦い方、戦略の極意、またリーダーとしての戦い方、市場席巻のための掟。もっとやりかたはあるはず。ええ、うちのことです。(^_^;)

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