2009.06.26
THE DARK KNIGHT 邦題:ダークナイト
「バットマンビギンズ」でリセットされたスーパーヒーローシリーズの続編。いよいよかのジョーカーが登場し、街を恐怖に陥れます。シリーズ中初めて、タイトルから「バットマン」がなくなり、新たな世界観はよりダークな世界に、ヒーローもダークな騎士へと・・・。
不気味なメイク、人を食ったジョークを飛ばして犯罪を繰り返すジョーカー(ヒース・レジャー)。その日も白昼堂々、銀行強盗。しかしそこは組織の銀行であり、盗んだ金は組織の危ないお金でした。
一方、「暗黒の騎士」バットマンことブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)は、ゴッサムの市民たちを守る為に日夜、身を粉にして悪と戦い続けていました。そして表の善の顔として現れたのが新任の地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)。バットマンとハービー、そして警部補ジム・ゴードン(ゲイリー・オールドマン)は、マフィア撲滅に立ち上がるのですが・・・。
本国では公開10日で300億円の興行収入を突破したと言う本作は、第一作「バットマン」に繋がってゆく作品で、かのジャック・ニコルソンを起用しなかったことに本人はいたくご立腹だったそうですが、ヒース・レジャーのジョーカーのキレまくりは、リセット後の流れの中ではむしろキレすぎのフィット。彼は作品の完成を待たずに急逝してしまいますが、死後にアカデミー助演男優賞を受賞します。
そして、スパイダーマンと同様に、バットマンも「引退」といいますか、普通の男としての生活に戻ると言う選択肢の前で揺れ動きます。そしてその基点がやはり女性。(私と?)スパイダーマンはキルスティン・ダンストなのですが、バットマンの場合はマギー・ギレンホール。キルスティンは無理としても、個人的には前作のケイティ・ホームズのためなら正義も捨てようかと迷いますが・・・。
物語中、ライヴァル同士のバットマンとジョーカーが急接近。二人とも善と悪、表と裏からやってきて、実は似たもの同士であることが想起され、しかしその中間となるデント検事の存在によって、根底にあるものの違いを浮かび上がらせる。このあたりの哲学的な香りも、本作をより濃密度な作品とする所以なのでしょう。
個人的には、ジャックのジョーカーとは別のシリーズとはあえてしなくても、シリーズ最高傑作であるというご意見に異論はございません。エンディングから察するに、続編もあり?
出演:クリスチャン・ベイル,ヒース・レジャー,アーロン・エッカート,ゲイリー・オールドマン,マイケル・ケイン,マギー・ギレンホール,モーガン・フリーマン,エリック・ロバーツ
監督:クリストファー・ノーラン 2008年
BOSS的には・・・★★★★☆
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