2009.07.29
Men of Honor 邦題:ザ・ダイバー
伝説のアフリカ系黒人の米海軍ダイバー、カール・ブラシアの半生を通して、人種を超えた男の友情を描いたヒューマンドラマ。主演は私の大好きなロバート・デ・ニーロに、ザ・エージェントや恋愛小説家で名演を披露したキューバ・グッディング・ジュニア。男なら泣けます。
ベトナム戦争の最中の1966年。それは公民権運動の最中でもありました。墜落して海中に沈んだ軍用機から核弾頭を回収する深海ダイバーたち。その中に一人の黒人兵カール・ブラシア(キューバ・グッディング・ジュニア)がいました。
貧しい農家に生まれた彼は、父親の強い励ましを受け村を出て海軍に入隊します。夢や希望を抱いて入った海軍で彼を待っていたのは、差別やいじめという厳しい現実でした。
兵士であって兵隊でないコックから雑用係を経て甲板兵に。そしてかれは深海ダイバーになることを夢見ます。しかしニュージャージーのダイバー要請所で、鬼教官ビリー・サンデー(ロバート・デ・ニーロ)の悪意と敵意のるつぼに投げ込まれます。
しかしブラシアは、恋人ジョー(アーンジャニュー・エリス)の支えもあり、難関を乗り越え反感を覆してダイバーとなります。
ある日ブラシアは、回収作業中に事故に見舞われ、足を切断する大怪我を負います。それでもダイバーの夢を捨てることなく、義足をつけてリハビリに励むブラシア。しかしハンクス大佐(デイヴィッド・コンラッド)は、そんな彼からダイバーという夢を取り上げようとします。
先日、「タイタンズを忘れない」という黒人差別を扱った作品をご紹介したばかりですが、これもそれがテーマの作品。そしてなによりも反目と反感を乗り越えた男同士の友情の強さにどばーっと感動させられます。デ・ニーロ、ええ役もらってますわ。シャーリーズ・セロンは意味不明でしたが・・・。
ベトナム戦争には、沢山の黒人がジャングルへと送られました。彼らのほとんどは貧しく学歴もない若者たち。兵士として武器や装具は与えても、一人の国民としては認めなかった合衆国アメリカ。その後、人種差別撤廃の大きなうねりが、反戦歌とともに吹き荒れたのは当然の帰結だったのかもしれません。
それにしても、「男の友情」ってええですなぁ〜。と、女性の方から見れば、単純な単細胞な感情的やりとりでしかないのかもしれませんが・・・。
男性諸君、男同士の友情、大切にしましょうね!
出演:ロバート・デ・ニーロ,キューバ・グッディング・ジュニア,シャーリーズ・セロン,アーンジャニュー・エリス,ハル・ホルブルック
監督:ジョージ・ティルマン・ジュニア 2000年
BOSS的には・・・★★★★☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」