2009.09.25

Movies

TO KILL A MOCKINGBIRD 邦題:アラバマ物語

アメリカにおける人種差別問題を扱った社会派作品。ピューリッツア賞を獲得したハーバー・リーの小説「ものまね鳥を殺すには」の映画化。

大恐慌から数年後のアラバマ州メイコム。妻に先立たれた弁護士のアティカス(グレゴリー・ペック)は、息子のジェム(フィリップ・アルフォード)、娘のスカウト(メアリー・バーダム)との3人暮らし。決して裕福ではないけれど、静かな田舎の暮らしでした。

to_kill_a_mockingbird.gifある日、娘が黒人のトムに強姦されたと、農夫のボブが保安官に訴えでます。トムの弁護人に指名されたアティカス。しかし町の白人たちは、ニグロの肩を持つことは許さないと警告してきます。不正と偏見を嫌い正義を重んじるアカティスは、真実を明らかにしようとします。

1962年の作品。当時、こういう人種問題を扱った作品が結構ありましたが、本作も静かに淡々と、南部の田舎の人たちの暮らしを、二人の子供の目線を通して描いてゆき、最後にはじわーっと感動させられる素晴らしい作品です。

マルコムXが暗殺されたのが3年後の1965年、キング牧師の暗殺は6年後。差別の嵐の真っ只中にこのような作品を作るアメリカという国の、その矛盾ではなく義の精神に敬意を感じます。カラーではなくモノクロで描かれたことも、白人対黒人という対比をむしろ薄め、正義と不義の対比を際立たせる結果となっています。

学校は単に集団生活を学ぶ場所でしかなく、子供を教え導くのは親の義務である。そんなことを暗示もしているように思えるこの作品、つばを吐きかけられても淡々と、正義の為に歩んでゆく主人公、そんな父の生き様は、二人の子供たちの何よりの生きた教育者だと思います。グレゴリー・ペックはアカデミー最優秀主演男優賞、他にも最優秀脚色賞、最優秀黒白美術賞受賞。

出演:グレゴリー・ペック,メアリー・バーダム,フィリップ・アルフォード,ジョン・メグナ,フランク・オバートン,ローズマリー・マーフィー

監督:ロバート・マリガン 1962年

BOSS的には・・・★★★★

アラバマ物語 コレクターズエディション

おすすめ平均:5
5Well done
5グレゴリー・ペックのオスカーを獲った名演!
5"It's a sin to kill a mockingbird." --- Atticus Finch
5忘れられない父の物語

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アラバマ物語
ハーパー・リー, 菊池 重三郎, Harper Lee

おすすめ平均:4.5
5rightly considered an American classic.
3ちょっと退屈したかも
5大人にも子供にもおすすめできる傑作小説
5Tightly written with a message for everyone
4アメリカの誇りと

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