2009.10.22
Close Encounters of the Third Kind 邦題:未知との遭遇
人類始めての異星生命体、つまり宇宙人との接触を描いたSF作品。監督・脚本は「インディ・ジョーンズ」「ジュラシックパーク」「ET」のスティーブン・スピルバーグ。
メキシコの砂塵が舞う砂漠。そこには第2次世界大戦中に行方不明になった戦闘機が、当時のまま残されていました。一方インディアナポリスの航空管制センターのスクリーンには、未確認飛行物体の姿が確認され、付近を通過する航空機からも目撃されます。
同じ頃、インディアナ州の電気技師ロイ(リチャード・ドレイファス)は、停電の原因調査のため走らせていた車で怪しい光に遭遇します。同じ町に住む少年バリー(ケイリー・グッフィ)は、ある夜出現したUFOの光に誘われるように家を飛び出し、母親ジリアン(メリンダ・ディロン)があとを追いますが、行方不明となってしまいます。
不思議な体験をした二人は、共通のイメージである「山」にとりつかれ、ロイは自宅に模型を、ジリアンは山の絵を何枚も描き続けます。そしてそれがワイオミング州にあるデビルズ・タワーという山であることを知った二人は、それぞれその山を目指しますが、列車事故で毒ガスが漏れたため軍によって立ち入り禁止措置とされていました。
1971年に「激突」で話題となったスピルバーグが、「ジョーズ」によって映画デビュー。その2年後の本作は、その後の彼の超一流のSF監督としての名声を築く一歩となった作品です。
21世紀のの特殊映像処理のSF作品と比べても違和感も遜色もない本作は、実は前半の登場人物たちの日常や、身の回りの出来事をしっかりと捕らえられているからこそ、異常現象の不思議さが、映像の斬新さやこけおどしに頼ることのないしっかりとした作品となっている理由です。
スピルバーグと言えば、そういった映像や臨場感によって、不思議なものや非日常的なものを得意とする監督のようなイメージがあるのですが、実はそういうしっかりとした作品作りこそが、観客の中に入り込み、その体を突き抜ける作品の作れる、巨匠となるのでしょう。
音楽はジョン・ウィリアムス。矢追さん見たいなUFOファンの方にはたまらない映画でしょうが、一般の方でも存分楽しめる作品です。アカデミー賞・撮影賞、特別業績賞受賞。
出演:リチャード・ドレイファス,テリー・ガー,メリンダ・ディロン,ケイリー・グッフィ,ボブ・バラバン
監督:スティーヴン・スピルバーグ 1977年
脚本:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムス
BOSS的には・・・★★★★☆
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