2009.10.06
ジョージ・ガーシュイン ラプソディー・イン・ブルー
ガーシュインはロシア系ユダヤ人として、1898年にニューヨークで生まれました。作詞家の兄アイラと組んで、20年代以降ミュージカル向けの数々のスタンダードなポピュラーソングを作曲。そんな彼が1924年に取り組んだクラシック・ミュージック・チューンの曲が、今日ご紹介する「ラプソディ・イン・ブルー」です。
タイトルを見ただけの幼少の頃、どんなロマンティックな曲だろうと思っていました。ラプソディが狂詩曲の意味であることも知らず、また狂想曲自体も知りませんでしたから。なんたって、ラプソディとボヘミアンの区別もつかなかったのですから。
でも今だとこの曲をご存知の方も多いはず。なんたってあの「のだめ」効果です。
この曲のタイトルは、「ジャズ・ノートによる狂詩曲」と言う意味で、狂詩曲(ラプソディ)とは、「民族音楽風もしくは叙事詩的な、特に形式のない自由奔放なファンタジー風の楽曲」ということになります。民俗音楽風と捉えると、ガーシュインはベースとなったJAZZをアメリカの民俗音楽として捉えていたわけで、これは彼が若い頃に親しんで聞いたドボルザークの主張が影響しているのかもしれません。
曲自体はピアノ独奏と管弦楽のための音楽という位置づけどおりなのですが、もともとはガーシュイン自身のピアノと小編成のジャズバンド向けに作られたようです。
おどけたようなクラリネットのグリッサンドで始まる独特の曲風は、「シンフォニック・ジャズ」と呼ばれたとおり、クラシックというよりはジャズで、正直クラシックなのかジャスなのか、その分類に苦しむのですが、それこそ「のだめ」でかかっていたのでクラシックでいいかと・・・。
まあそもそも、音楽のジャンルわけなどというもの自体、20世紀音楽には無用のものかもしれませんが、それでも1000枚を超えるCDライブラリーを、たとえ「○○風」でもジャンルわけしないと整理つかないし・・・・
話題はすっかり音楽からそれてしまいましたが、エンディングテーマだけにするにはもったいない20世紀の「アメリカ的芸術音楽」、しかとお聞きになってみてください。お勧めは、本人演奏のCDです。