2009.11.02
Insomnia 邦題:インソムニア
刑事と少女、2件の殺人事件を巡る犯人と刑事の心理的な対決を描いたサスペンス。
白夜のアラスカの片田舎。17歳の少女の死体がゴミ捨て場で発見されます。ロス市警から助っ人にやってきたのは、ベテラン警部のウィル・ドーマー(アル・パチーノ)と相棒のハップ(マーティン・ドノヴァン)でした。
早速、捜査に乗り出した二人。しかしある夜、目撃した犯人を追っていたウィルは、濃霧の中で誤ってハップを射殺してしまいます。かつての因縁もあって、罪悪感や良心の呵責にさいなまれながらも、ウィルは真実を告げようとはせず、ハップの死は事件扱いとなります。
眠れぬ夜を過ごすウィルにもとに、ある日真実を知る男から電話がかかります。電話の主がミステリー作家のウォルター・フィンチ(ロビン・ウィリアムズ)であることを突き止めたウィル。実はウォルターは少女殺しの真犯人でした。そしてウォルターは、ウィルに取引を持ちかけてきます。
1972年のゴッド・ファーザーでメジャー・デビュー。その後、ニュー・シネマの「スケアクロウ」や刑事「セルピコ」、「ゴッド・ファーザー2」と立て続けにヒットを重ねたアル・パチーノでしたが、「狼たちの午後」あたりから一気に下り坂となります。
1992年の「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」で、ようやく彼の強さが逆に圧倒的な存在感として、再び脚光を浴びるようになります。そして2002年の本作での老刑事役。
インソムニアとは不眠症の意。眠れない心の葛藤、その原因が刑事という生き様に深く根ざしているという一人の男の苦悩を、見事に演じています。まさに彼のアクの強さが、「インソムニア」としてひしひしと迫ってきます。
共演のロビン・ウィリアムスとの相性はイマイチではありますが、微妙な対比、善と悪、罪と罰の混沌とした世界に投げ込まれた二人の微妙な立ち位置の違いを表現するには、いいキャスティングだったのではないかと思います。
サスペンスらしく、ドンドン引き込まれ、ドンドン展開し、ファイナル・サプライズ。地味ですが、よくできた作品だと思います。個人的には、エリー・バー役のヒラリー・スワンクがGood!アル・パチーノのファンよりは、一般のサスペンス・ファンに。
出演:アル・パチーノ,ヒラリー・スワンク,ロビン・ウィリアムズ,マーティン・ドノヴァン,モーラ・ティアニー,ジョナサン・ジャクソン
監督:クリストファー・ノーラン 2002年
BOSS的には・・・★★★☆☆
おすすめ平均:
名優アルパチィーノが苦悩するカリスマ刑事の機微を好演
眠眠打破はいらない
ロビンウイリアムスはミスキャスト
アルパチーノの存在感がすごい。
不眠ー崩れ朽ちていく男
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