2009.11.19
Marty 邦題:マーティ
第2次世界大戦終戦10年後のニューヨーク・ブロンクスを舞台に、美男美女ではない普通の二人の男女を取り巻く家族や結婚を描いたラブ・ストーリー。
復員後、肉屋で働くマーティ(アーネスト・ボーグナイン)は、誠実だが太っちょで醜男。弟や妹はすでに結婚して家を出てしまったけれど、父亡き後の母ピッレッティ(エスター・ミンチオッティ)と二人暮し。身を固めたいとは思っても、内気で女性を誘うことも出来ない。
土曜日の夜、仕事がはけていつものように男友達とたむろしているところへ母から電話がかかります。帰宅するとそこには従弟夫婦が。夫婦は母の姉キャサリン(オーガスタ・チオリ)との生活に疲れて、彼女をマーティのところで引き取ってほしいと願い出ます。人のいいマーティは二つ返事でこれを快諾し、明日にも引っ越してくることになりました。
息子に嫁をと願う母の勧めもあって、マーティは夕食後、親友のアンギイ(ジョー・マンテル)と相手を見つける為にダンスホールに出かけます。アンギイは素早く相手を見つけホールへと躍り出ますが、マーティは相変わらずうまくいかない。
そんな折、他の男に相手の女性を押し付ける男と出会い、ふと気になってその女性の後を追いバルコニーへ。あまり美しくない女性クララ(ベッツィ・ブレア)は、相手の男に置き去りにされ一人泣いていたのでした。
遠慮がちに声をかけたマーティ。二人は意気投合し、近くの喫茶店で夜中まで話しこみます。その後マーティの家を訪れた彼女は、彼の母と合いますが、子供と高齢の親の関係で意見が対立。美しくないクララを二度と家に呼んでほしくないとマーティに告げます。
それでも初めて女性と心を通わせたマーティの心はバラ色。家まで彼女を送り届けた彼は、日曜のミサの後、彼女と映画を見る約束をします。しかし、翌日彼を待っていたのは家族や従弟、親友たちの冷たい声でした。
「地上より永遠に」でハリウッド・デビューしたアーネスト・ボーグナイン。2年後の主役です。物語は、普通の男女、それもどちらかといえば美男美女と反対の男女の恋の物語。言ってしまえばそれまでのお話です。
1955年、終戦10年後の作品ですので、ややこしい展開も小難しい伏線もありません。もちろんモノクロです。そういう意味では、ストレートに見て楽しめばいいのでしょう。それにしても、アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞・、主演男優賞・脚色賞受賞というのはちょっと?カンヌ国際映画祭のグランプリ(パルム・ドール)も受賞しているのですが・・・。
ラブ・ストーリーだとかジャンルは別にして、古き良きハリウッド作品として。1時間半はあっという間。でも2時間だったら、ちと厳しかったかも???
出演:アーネスト・ボーグナイン,ベッツィ・ブレア,エスター・ミンチオッティ,オーガスタ・チオリ,ジョー・マンテル
監督:デルバート・マン 1955年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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