BOSS's Column

最近、疲労過労を癒さんがためか、バロック的な曲を聴くことが多く、そういう理由からか何となくこの曲が浮かんできて・・・。

そうすると、幼い頃のほろ苦い思い出がモワーっと蘇えってきます。当時私は小学校の高学年。ビートルズ全盛の時代に、ビートルズに馴染めなかった私の小さな体に染み渡ったメロディ。そう、小学校の頃は小さくて、前から何番目でした。

昔々のあんなこんな曲を聞くと浮かんできます。

「西日で長くなった影法師」「ほろ苦い恋」「楽しかった夏休みやセミの声」「しんしんと降り積もる雪景色」

もしあの頃に、あれほど音楽が好きじゃなかったら、一体私は何を持ってしてあの頃を思い出すことが出来るのか・・・。

私にとって音楽は、思い出を仕舞った引き出しの見出しなのです。そしてこの曲も・・・

ちなみに、ユーミンがこの曲にはまって音楽活動を始めたのは有名なお話。

A Whiter Shade of Pale

軽いファンダンゴでスキップしたら
フロアの向こうへカートを押し出してしまった
ちょっと船酔いしたみたい
でも皆はもっとやれとはやしたてる
天井は飛び去り
客たちのざわつきがます
大声でもう一杯って頼んだら
ウエイターがトレイを持ってきた

夜更けになって
粉屋の昔話を聞いているうちに
幽霊のような顔色の彼女の顔が
だんだんと白味を帯びてきた

彼女は言った
理由なんてない
真実は明白だと
でも僕はトランプをしながら
聞くでもなく聞かぬでもなく
彼女を
海に向かって旅立った
16人のヴェスタの乙女たちのように
させるわけにはいかない
目を見開いてはいるのだけれど
なんだか半分寝てるみたいな
不思議な感覚に襲われて

夜更けになって
粉屋の昔話を聞いているうちに
幽霊のような顔色の彼女の顔が
だんだんと白味を帯びてきた

彼女は言った
水辺を離れる頃には
私は家にいる
真実は海の上にあるからと
それで僕は
彼女を鏡の前に連れて行き
君はネプチューンに乗った人魚なんだと教えた
でも彼女は悲しげに
僕に向かって微笑んだから
僕の怒りもうせてしまった

もしも音楽が愛の糧ならば
微笑みはその女王なのだ
もしも後ろが結局前ならば
汚れも実は綺麗なもののはず
紙細工のような僕の口は
僕の頭をすり抜けたように思えて
僕らは一気に深く潜り始め
海の底に怒りをぶつけた

誤訳：BOSS