2010.04.28
Ben-Hur(1959) 邦題:ベン・ハー
イエス・キリストと同時代を生きたユダヤ人青年の波乱の半生を描いた19世紀のベストセラー小説を、ウィリアム・ワイラーが映画化した3時間40分の超大作スペクタクル。この手の映画にはかかせないチャールトン・ヘストンが、「十戎」に引き続き主演。アカデミー賞・作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・美術賞・撮影賞・衣装デザイン賞・編集賞・劇映画音楽賞・音響賞・視覚効果賞受賞。
西暦27年。ローマ帝国がその勢力を西アジアにまで伸ばしていた頃のシナイ半島。ユダヤの首都エルサレムのローマ軍駐屯地に、新しく着任したメッサーラ(スティーブン・ボイド)は、かつてこの地で育ち、この地の豪族の息子ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)とは幼馴染でした。
しかしローマですっかり上昇志向の身についたメッサーラは、ベンとは正反対の性格に変わってしまっていました。
新しいローマ軍司令官を迎えるパレードの日、隊列に誤って瓦を落下させてしまい、ローマへの反逆罪にとわれたベンの妹ティルザ(キャシー・オドネル)と母のミリアム(マーサ・スコット)は牢獄に送られ、ベンもローマ軍船のこぎ手役に送られます。
3年後、ベンたちの漕ぐローマ船団がカルタゴの船団と海戦となり、敵船に突撃され沈没する船から司令官アリアス(ジャック・ホーキンス)を救ったベンは、ローマに連れ帰られ、アリアスから息子として迎えられます。しかし故郷とそこに残した母と妹を案じたベンは、アリアスの申し出を断り、一人ユダヤの地を目指します。
すっかり廃墟となったかつての豪邸に戻ったベンは、屋敷を守るかつての奴隷サイモニデスとその娘エスター(ハイヤ・ハラリート)に出迎えられます。母と妹が今も牢獄にいると聞いたベンは、かつての親友で彼を地獄に送ったメッサーラを訊ね、二人を釈放するよう迫ります。
牢獄の二人は死の病にかかっており、開放されますがベンには合わずに死の谷に身を潜めます。二人から死んだことにしてくれと頼まれたティルザは、ベンに二人が死んだことを伝え、怒りと憎しみに囚われたベンは、メッサーラへの復讐を心に誓うのでした。
というあらすじが大体前半です。後半はあの有名な馬が引く戦車でのレースが出てきますし、イエスが登場し、かの十字架磔刑のシーンも出てきます。長いです。「ドクトル・ジバゴ」同様、途中でインターバルが入りますが、こちらは4,5回の休憩を取らないと身が持ちません。
監督は「ローマの休日」「大いなる西部」「おしゃれ泥棒」のウィリアム・ワイラー。スターウォーズ/ファントム・メナスを彷彿させる有名な戦車レースのシーンは、ちょっとワイラーらしくないド迫力。ああ、パクったのはルーカスのほうですよね!
最終的には、神のいないローマ人の非人間性と、人ではない神である主に仕えるキリスト教徒の罪を認める人間性みたいなところに落ちてゆくわけですが、まあなにはともあれ主演男優賞を獲った若きチャールトン・ヘストンの熱演をご堪能あれ。といっても、4時間弱は、ちょっと覚悟がいりまっせ!
出演:チャールトン・ヘストン,ジャック・ホーキンス,ヒュー・グリフィス,スティーヴン・ボイド,ハイヤ・ハラリート,マーサ・スコット,キャシー・オドネル
監督:ウィリアム・ワイラー 1959年
原作:ルー・ウォレス将軍
BOSS的には・・・★★★★☆
おすすめ平均:
語り継がれる名作の一つ
「人類の大いなる遺産」と言っても過言ではない。
今じゃ、CGでもっと迫力出せそうな気もする。
これこそが映画!
ウィリアム・ワイラー監督のもう一つの代表作
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