2010.05.28

COLUMN

美しさの価値観

人は誰でも、それぞれの「美しさ」の価値観、尺度を持っています。そしてそれが、知性や教養、あるいはさまざまな人間の欲望とともに、文明の発展に寄与してきました。多分・・・。^_^;

それでは、人は誰でもそういう価値観を持って生まれるのかと言えば、そうとも言えません。少なくとも私の場合・・・

たとえ美しいものを心地よいと感じる本能、美しいものを求める本能はあったとしても、自身がそれを意識しない限り、自分のものにはならない、個性の発動としての美しさに対する価値観にはなりえません。

では私たちは教育の中で、スタンダードとしての、あるいは最低限の「美しさ」の教育を受けてきたのか?学校教育の中に「美術」という授業がありました。読んで字の如く「美しさの術」なのだけれど、そこで教えられたのは芸術としての美術に関するただの情報でしかなかったような気がします。

結局、「美しさの価値観」も含めた「大人としての資質」、さまざまな能力や尺度は、私たち自身が意識して身につけ磨き上げてゆかなければならない。何の問題意識も敏感な感性も意識せず、日々の忙しさに追われるだけの暮らしを続けていては、ただの生き物として一生を終えるだけになるでしょう。

私たちのような創造を伴う仕事はもちろんのこと、たとえば一本のネジを作るような仕事でも、あるいは洗濯や掃除、炊事が毎日の大半を占める方でも、「美しさの価値観」を磨き高めることで、人生はもっともっと豊かになるはず。

平凡だと思っていた「人生」、いやもっと普通に「毎日」が輝きを増すはずだし、もしかするとそれはネガティブな意識やストレスに満たされた日々に一筋の光を与えてくれるかもしれません。

さて、あなたは自身の「美しさの価値観」を持っていますか?それを日々、磨いていますか?

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