2010.06.05
A BEAUTIFUL MIND 邦題:ビューティフル・マインド
実在のノーベル賞数学者、ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアをモデルに、その数奇な人生を描いたヒューマンドラマ。原作はシルヴィア・ネイサーのノンフィクション。アカデミー賞作品賞・監督賞・助演女優賞・脚色賞、ゴールデン・グローブ賞多数受賞作品。
プリンストン大学大学院数学科から優秀な成績でウィーラー研究所に進んだナッシュ(ラッセル・クロウ)は、学者肌らしくちょっと変わった性格で、周りからは変人扱いされていました。
ある夜、ペンタゴンの諜報員パーチャー(エド・ハリス)から、ソ連の暗号解読の秘密裏の仕事を依頼されます。世界の危機を救うことに自らの頭脳を生かせることに歓びを見出したナッシュ。その一方で、大学での数学講師の仕事は、退屈でつまらないものとなってゆきます。
そんな彼が出会ったのは、聴講生のアリシア(ジェニファー・コネリー)。不器用な彼も聡明な彼女に導かれるように二人は結ばれ結婚します。
結婚の後も、妻に内緒で秘密の任務は続いていましたが、次第に彼は追い詰められるようになり、また命を脅かすような事件にも巻き込まれます。そして彼は、現実と幻覚の区別がつかなくなり、とうとう精神治療を受けなければならなくなります。
あまり書くとネタバレになりますが、現実と幻覚の狭間というあたりがひとつのミソです。そしてアカデミー賞で助演女優賞を受賞したとおり、妻であるアリシアの「献身」と、それを見事に演じきったジェニファー・コネリーの名演に心打たれます。
米ソという世界中の人々の命の世界から、自身の動物としての命の危機、そして天才としての頭脳と精神の崩壊の危機。混沌とサスペンスの暴風の中を歩き続けた彼が、ノーベル賞の祝壇で実感したのは、たった一人の妻からの愛、そして妻への愛。このエンディングの一瞬の為にそれまでの2時間が存在する。そういう作品です。
エド・ハリス、ずいぶん歳をとって小じわが目立つようになりましたが、いい役者さんです。名脇役といいましょうか。好きですねぇ~。
で、見目麗しい美人女優のジェニファー・コネリー。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「ラビリンス/魔王の迷宮」などに出演していましたが、あの007のショーン・コネリーの娘ではありません。で、本作で共演したポール・ベタニーとめでたくゴールインしました。
ちなみに出演者の中のジョシュ・ルーカスは、かのジョージ・ルーカスとは縁もゆかりもありません。あしからずご了承ください。
監督は、「コクーン」「バックドラフト」「アポロ13」のロン・ハワード。音楽も業界では有名なジェームズ・ホーナーが担当。作品のほうは、老若男女を問わずお勧めいたします。
出演:ラッセル・クロウ,エド・ハリス,ジェニファー・コネリー,クリストファー・プラマー,ポール・ベタニー,アダム・ゴールドバーグ,ジョシュ・ルーカス
監督:ロン・ハワード 2001年
音楽:ジェームズ・ホーナー
BOSS的には・・・★★★☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」