2010.06.30

COLUMN

「プライド」

プライド。日本語に直すと、「誇り」という意味でしょうか?

世間一般では「あの人はプライドが高い」とかいう風に、あまりいい意味には使われないのが一般的かもしれませんが、私はこの「プライド」という言葉が大好きです。

K1とプライドのどちらが好きかと言われると、何でもありのプライドではなくピュアなムエタイに近いK1の方が好きといいますか、私にとってプライドは、見る気もしない何でもありのただの取っ組み合いの喧嘩ですから。

で、話を「プライド」に戻して・・・

プライドとは、日本の武士道や欧州の騎士道の根幹を成す「精神部分」であるような気がします。

たとえば世界で活躍するアスリートたちは、「日本人」というナショナリズムだけで「日の丸」を背負っているのではなく、「日本人」としてのアイデンティティをベースにしながらも、一人のスポーツマンとしてのプライドをかけて戦っている。そう考えると、選手たちの目の輝きもまた違って見えてきます。

パラグアイ戦に破れピッチを後にした本田が、ロッカールームで一人号泣したと言うのも、彼のプライドのなせるものだと思えるのです。

私の大好きなイチロー選手も、プライドをとても大切にしている(はず)。

戦いは勝つか負けるか。ペナントレースなどでは勝ったり負けたりで勝率5割なわけですが、トーナメントになると負ければその時点ですべて終わり。つまり一般的には勝つときよりも負けるときが圧倒的に多いはずです。優勝や金メダルは一人分しかいないわけですから。

そういう「ほとんど負け、ごくたまに勝ち」というのは、人生にも似ている。「ほとんど辛く苦しい、ごくたまに嬉しいこともある」

私の仕事も同じかもしれない。

しかし腐ることなくくじけることなく、時に見失い、時に砂上の城のように脆い自らの「アイデンティティ」と「プライド」を、誰に頼ることなく自ら支え自ら奮い立たせ、新しい夜明けとともに再び立ち上がり、しっかりとした足取りで自らの戦場へと向かう。

カープの皆さんも、そこんとこヨロシク!です。

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