2010.07.16
Adios Gringo 邦題:続・さすらいの一匹狼
イタリアの伊達男、ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニ・ウェスタン。ハリー・ウィッティントンの同名小説の映画化。
最近ようやく小さな自分の牧場を手に入れたブレント・ランダース(ジュリアーノ・ジェンマ)は、友人のジルから安く牛を買い受けますが、その牛はとある牧場から盗まれたものでした。
牛泥棒と勘違いした場主を誤って殺してしまった彼は、自らの無実を証明するためにジルの後を追いセージ・クローシングに向かいます。
途中の山間で、襲われて縛られた牧師の娘ルーシー(イヴリン・スチュワート)を助けます。彼女は駅馬車で故郷に戻る途中、3人組の強盗に襲われたのでした。
彼女を町の医者に送り届けたブレントは、ジルの後を追うためその足で町を発とうとしますが、身も心も傷ついたルーシーに引き止められ、彼女についてしばらく町で暮らすことになります。
傷も癒え、彼女の元を去る決心をしたブレント。しかしある日、町に駅馬車と共にやってきた男たちの中に、彼女は自分を襲った三人組の姿を見つけます。
「続」とついていますが、「さすらいの一匹狼」はまったく別物の作品です。なにせこんなタイトルのマカロニ・ウェスタンって、500本近くも作られたのですから、もう収拾がつきません。(爆)
マカロニ・ウェスタンは、第二次世界大戦後の米国内の赤狩りによりヨーロッパに逃れたハリウッドの映画人が関係しており、セルジオ・レオーネによる1964年作の「荒野の用心棒」のヒットからといわれています。
本場アメリカの西部劇が、正義感あふれる主人公とドラマ性を売り物にしているのに対し、マカロニ・ウェスタンは残虐で暴力的なシーンをその特徴としており、それが斬新さとなってヒットしたわけですが、本作では原作にそったそこそこのヒーロー物であり、ドラマ性も盛り込まれています。
といっても、だからどうしたの劇画タッチ。正義や道徳を振り回すことなく、目の前で展開される西部活劇をお楽しみください。
そうそう、イタリアの名優ジュリアーノ・ジェンマの魅力もご堪能ください。
出演:ジュリアーノ・ジェンマ,イヴリン・スチュワート,ピーター・クロス,ロベルト・カマルディエル,ジョヴァンニ・パッツァフィーニ
監督:ジョージ・フィンレー 1965年
BOSS的には・・・
★★☆☆☆
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