2010.07.14

Movies

The Bridges of Madison County 邦題:マディソン郡の橋

アメリカ中部、アイオワ州にある屋根付橋を舞台にした、不倫モノ。世界中でベストセラーとなったロバート・ジェームズ・ウォーラーの同名小説を、クリント・イーストウッドが監督・主演。相方はアカデミー女優のメリル・ストリープ。

1989年、アイオワ州マディソン郡。母であるフランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)の葬儀を出すために集まった長男のマイケル(ヴィクター・スレザック)と妹のキャロリン(アニー・コーリー)は、「死んだら火葬にして、灰をローズマン橋からまいてほしい」という母の遺言に当惑します。そして、二人に当てた3冊のノートには、30数年前のある4日間の出来事が記されていました。

1965年の秋。イタリアで生まれアメリカに渡り、結婚20年近くになるフランチェスカは、単調な田舎の暮らしを送っていました。夫のリチャード(ジム・ヘイニー)と2人の子供は隣のイリノイ州で行われる農産物品評会に出掛け、彼女は4日間一人で家で過ごすことになります。

久しぶりに新鮮な気持ちで開放的になった彼女の前に、カメラマンのロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)が現れ、道を尋ねます。彼は雑誌社の依頼で、珍しい屋根付きのローズマン橋の写真を撮りに来ていました。

madison.jpg橋まで彼の車で道案内をしたフランチェスカは彼に惹かれるようになり、その晩夕食に招きます。食事を追え彼が宿に引き上げると、フランチェスカは「明日の晩、もう一度いかが?」と書いたメモを、翌朝撮影のために彼が訪れる橋の上に残します。

運命に導かれるように再会した二人は、お互いにこれまでになかった人生の豊かさを実感し、その夜二人は愛し合います。しかし、二人に残された時間はわずかしかありませんでした。

映画公開の3年ほど前、原作の翻訳版が発売されてすぐ、書店の店頭でタイトルに惹かれて読みました。感動してざぶざぶだったことを今でもよく覚えています。その後、この本は日本だけでなく世界中でベストセラーとなりました。

そして、クリント・イーストウッドが主演で映画化されるのを聞いて、正直ちょっといやな気がしました。原作から受けた感動を、ハリー・キャラハンがぶっ壊すのではないかと・・・。で、封切には並びませんでした。個人的に、メリル・ストリープが苦手というのもありましたが。

その後、何度か見返してみると、原作はともかくこれはこれでよくできた作品だなと思います。ダーティーハリーシリーズ以外のイーストウッド主演映画では、一番ではないかと。

まあ、「大人の恋」とか言っても所詮は「不倫モノ」です。留守の間に妻がこんなことになったら、たまったものではありません。しかし、生涯つれそうことには、結婚という契約、神との誓約以外に、本当は一番大切な人と人とのかかわりの原点、尊敬や思いやりや見守りや、そして愛が何よりも大切なこと。そしてともすれば日々消え行く霞のようなそんなかすかなものを守り続ける勇気と努力が必要なことを、この作品は伝えているような気がします。

何十年の生涯と引き換えてもいい、4日間の恋。あなたはしたことがありますか?

選択した人生、選択しなかった、人生。

出演:クリント・イーストウッド,メリル・ストリープ,アニー・コーリー,ヴィクター・スレザック,ジム・ヘイニー

監督・製作:クリント・イーストウッド 1995年

原作:ロバート・ジェームズ・ウォーラー

音楽:レニー・ニーハウス


BOSS的には・・・★★★☆☆

マディソン郡の橋 特別版 [DVD]

おすすめ平均:4.5
5好きな映画です。
5心にしみる大人の恋愛映画
4ステキな大人の恋愛
4映像化されていない部分も印象的
5ラストシ-ンが「せつない」ですね。

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