2010.08.21
Moulin Rouge! 邦題:ムーラン・ルージュ
20世紀初頭のムーラン・ルージュを舞台に、貧しい作家と高級娼婦の悲哀を描いた現代風ミュージカル。監督バズ・ラーマンが、「ロミオ&ジュリエット」のメンバーを招集して製作。主演は二コール・キッドマンにユアン・マクレガー。
1900年パリ。作家を志してモンマルトルにやってきた青年クリスチャン(ユアン・マクレガー)は、ひょんなことからショーの台本を書くことになります。
ムーラン・ルージュに潜りこむことに成功したクリスチャンと仲間たち。そして彼はショーの主演で高級娼婦のサティーン(ニコール・キッドマン)に恋してしまいます。
自らは女優を目指してパトロンを探していたサティーンは、彼を公爵だと勘違いしベッドに誘いますが、彼の口ずさむ詩を聞いて本気で恋するようになります。
そしてクリスチャンが貧しい作家だと知っても、彼女の恋心に変わりはありませんでした。しかし運命は二人を引き裂きます。サティーンは胸をわずらっていて、余命いくばくもないことを自ら悟ります。
まあ、ヴェルディの歌劇「椿姫」をベースに、ビートルズやマドンナ、エルトン・ジョンのヒット曲を織り交ぜたコメディタッチのミュージカルなのですが、最後は悲哀に終わります。
豪華なセットや衣装に目を奪われますが、劇画タッチのせわしないシーン展開と感情移入しにくい二人の演技に、どうもしっくりこない。
いや、そもそもそういう視点で見るのではなく、単なるミュージカル・コメディとしてさらっと楽しんだほうがいいのでしょう。
ミュージカルを見ると必ず思うのは、ヨーロッパのような歴史と伝統から生み出されたさまざまな慰安や娯楽的なもののない、歴史の浅いアメリカという国の悲しさと、同時にだからこそ映画を含むこうしたジャンルを生み出すパワーです。
個人的な問題としては、二コール・キッドマンがどうも好きになれないため、まあ何が起こってどう展開されようと、おかまいなく的状況ですので、正しい評価も出来ませんわ。
まあ、単純に娯楽映画としてお楽しみください。ユアン、もしくは二コールのファンの方はもちろん必見です。
出演:ニコール・キッドマン,ユアン・マクレガー,ジョン・レグイザモ,ジム・ブロードベント,リチャード・ロクスバーグ,ギャリー・マクドナルド
監督:バズ・ラーマン 2001年
BOSS的には・・・★★★☆☆