2010.08.15
MY BLUEBERRY NIGHTS 邦題:マイ・ブルーベリー・ナイツ
歌手のノラ・ジョーンズが主演で映画デビューということで話題となったラブ・ストーリー。監督は香港映画界の鬼才ウォン・カーウァイ。香港・アメリカ・フランス・中国合作映画。
ニューヨークのダウンタウン。突然恋人に捨てられ、夜更けのカフェを訪れたエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、夜な夜なカフェのオーナーであるジェレミー(ジュード・ロウ)とブルーベリー・パイに慰められる日々。
ある夜彼女は決心して町を離れ旅に出ます。働きながら旅を続けるエリザベス。さまざまな人との出会いと彼ら彼女らの人間模様に触れながら、自分探しを続けます・・・。
はい、あらすじはこれでおしまい。ええ、ストーリー展開などどうでもいいのです。この作品は、ひたすらカーウァイの独特の映像、ド派手なコントラストやスローモーションが織り成すカーウァイ・ワールドを堪能するための映像作品。「グレイト・ブルー」みたいなものです。
話題となったノラ・ジョーンズの起用、これは百恵ちゃんの伊豆の踊り子よりひどい。いや、歌はうまいですよ。
彼女のお父さんが、かの有名な、ジョージ・ハリスンの師でもあったシタール奏者ラヴィ・シャンカールだということを知っただけでも、私にとっては儲け物でしたが・・・。
原作のよしあしは別にして、ジュード・ロウも決してうまく取れてるとは言いがたい。彼、撮り様によってはなかなかいい役者さんなんですが・・・「コールド・マウンテン」とか「こわれゆく世界の中で」とか・・・
今回は、全く彼でなくてよかった・・・いや、彼でなければならなかったのかもしれません。ある意味。
美形で私好みのナタリー・ポートマン。そう、あのスターウォーズのルークとレイアのお母さん。彼女が(!)最もいい演技をしていました。
基本的にはロード・ムービーなのですが、ロードムービーらしさを(よさを)全く感じさせないロード・ムービー。ウォンさん、もうちょっとロードムービーの何たるかをお勉強してくださいな。
で、ひとつ質問していいですか?あのスローな映像は、一体何のため?何の効果を狙って?
ということで、ジュード・ロウも出番は多くはないので、これはひたすらノラ・ジョーンズを「見る」95分間。ああそれと、何故かカーウァイ・ワールドにはまってしまった不幸な方のための作品。
女性にぴったりのシンプルなラブ・ストーリー!などとは決して申しません。日本の女子は、もっと(もうちょっと?)大人で賢いから!(^_^;)
出演:ノラ・ジョーンズ,ジュード・ロウ,ナタリー・ポートマン,レイチェル・ワイズ,デヴィッド・ストラザーン
監督・製作・原案・脚本:ウォン・カーウァイ 2008年
BOSS的には・・・ ★★☆☆☆
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