2010.09.01
The Third Man 邦題:第三の男
第2次世界大戦直後のウィーンを舞台にした犯罪ドラマ。キャロル・リード監督作品のイギリス映画。主題歌はあまりにも有名。アカデミー賞撮影賞受賞。
アメリカの売れない三文作家の小説家ホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン)は、友人のハリーに呼ばれはるばるオーストリアのウィーンにやってきます。第二次大戦直後のウィーンは、米英仏ソの戦勝4カ国による分割統治下にありました。
無一文で友人を頼ってきたホリーでしたが、門番からライムは交通事故で死亡したと告げられます。戸惑いを隠せないまま埋葬に参列したホリーは、そこでイギリス軍少佐キャロウェイ(トレヴァー・ハワード)と知り合います。
少佐からライムが闇取引で暗躍している悪人だったと告げられますが、信じることの出来ないホリーは事件の真相を探るべくウィーンにとどまる決心をします。
そしてライムの恋人であった女優のアンナ・シュミット(アリダ・ヴァリ)に出会います。
本作はとにかく、いま流行のツイッターではなくツィターのあのメロディがあまりにも有名なのですが、映画自体もそれはそれは素晴らしい。
これもいわゆるフィルム・ノワールに属するのでしょうか?全体を覆う退廃的な雰囲気、爆撃で荒廃した町並みと、虚無的な人々の暮らし。夜のシーンが多いモノクロームの映像も、ファム・ファタールっぽいアンナも、それらしさをかもし出しています。
それにしても、どのカットを見ても、そのまま額に入れれば写真作品となるようなアングルの連続。いまどきの派手なだけの映画しか作れない監督たちは、もう一度こういう作品をしっかりと見直して欲しいものです。
あまり書くとネタばれになりますのでこの辺で。映画ファンを自称する方は、是非是非ご覧ください。映画という映像作品のスタンダードの1本として!
出演:ジョゼフ・コットン,アリダ・ヴァリ,オーソン・ウェルズ,トレヴァー・ハワード,バーナード・リー,パウル・ヘルビガー,エルンスト・ドイッチ
監督:キャロル・リード 1949年
脚色・原作:グラハム・グリーン
作曲:アントン・カラス
BOSS的には・・・★★★☆☆
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