2010.09.15
Thunderball 邦題:007 / サンダーボール作戦
愛すべきショーン・コネリーのボンド第4弾。監督はガイ・ハミルトンから再びテレンス・ヤングに戻り、主演のショーン・コネリーとMissフランスのクローディーヌ・オージェが出演。アカデミー賞視覚効果賞受賞作品。
ハバナのナッソーでの休暇中、とある療養所で見かけた顔に包帯を巻く男に不審感を抱くボンド(ショーン・コネリー)でしたが、その男は何者かに殺害されます。
その頃、原子爆弾を積んだNATOのヴァルカン爆撃機がスペクターによって奪われ、英米首脳のもとに1億ポンド相当のダイヤモンドを要求してきます。
英国情報部は、00(ダブルオー)要員全員を招請し「サンダーボール作戦」を発令、資料の写真の女性に見覚えのあるボンドは、ハバナへと向かいます。
一方、裏で作戦を遂行するスペクターのラルゴ(アドルフォ・チェリ)は、ハバナに豪邸を構え、情婦ドミノ(クローディーヌ・オージェ)を囲っていました。
ボンドは、CIAの協力を得ながら、ドミノを通してラルゴに近づいてゆきます。
シリーズ初の2時間を越える大作となりました。そして前作の「ゴールド・フィンガー」の1年後でありながら、随所に斬新なアイデアが盛り込まれ、ロジャー・ムーア以降の現代的スパイ・アクションに、ぐわーっと近づいた感じ。
といっても飛び道具や近代兵器に頼らないのがショーン・コネリーのボンド。今回も生身の殴り合いや、かなり長時間を割いた水中での(恐らくはスタントを使った)格闘シーンがふんだんに盛り込まれ、しかもアクションもカメラワークもかなり洗練されてきました。
スペクターの首領でNo.1であるブロフェルドも登場しますが顔は見えず。でもどうやら黒髪ふさふさ。次作「二度死ぬ」の約一年間の間に、どうやら頭髪がなくなってしまった模様(笑)。
なんといっても本作の見所は美女ぞろいなこと。ミス・フランスのクローディーヌ・オージェはもちろんのこと、スペクターのNo.12ファナオ役のルチアナ・パルッツィや、名前はわかりませんがシーン冒頭の療養所の看護婦まで私好みが勢ぞろいといった感じ。
いや、なにせこのシリーズは、ボンドカーに小道具、そして美女が三種の神器ですから。
で、ボンドカーは前作に引き続きアストンマーチンDB5。マフラーから放水して敵を倒すというのはやや失笑ですが・・・。
冒頭の緊急招請の際に要員たちに配られたファイルには、「O.H.M.S.S.」と書かれてあります。これは、「On Her Majesty's Secret Service」、つまり「女王陛下のための情報組織」。CIAは大統領のための組織ですが、ボンドは女王陛下のための組織の一員なのです。
そしてこれは、第6作「女王陛下の007」の原題でもあります。いよいよショーン・コネリーのボンドが全開!という記念すべき作品として、限りなく★4つに近い★3つ。
海中に沈んだヴァルカン爆撃機のセットが全体じゃない!なんて小ざかしいことは言わないこと!
出演:ショーン・コネリー,クローディーヌ・オージェ,アドルフォ・チェリ,ルチアナ・パルッツィ,リック・フォン・ナッター,モリー・ピーターズ,マルティーヌ・ベズウィック,バーナード・リー,ロイス・マックスウェル,デズモンド・ルウェリン
監督:テレンス・ヤング 1965年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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