2010.10.06
Game of Death 邦題:死亡遊戯
国際的な犯罪シンジケートに一人立ち向かう青年の姿を描いた香港アクション作品。ブルース・リーの遺作として有名。監督は、「燃えよドラゴン」のロバート・クローズ。
当代の人気スターであるビリー(ブルース・リー)を取り込もうと、シンジケートのボスであるランド(ディーン・ジャガー)は、右腕のスタイナー(ヒュー・オブライエン)を送り込みますが、ビリーは相手にしません。
ビリーの恋人であり、人気歌手のアン(コリーンC・キャンプ)もシンジケートに付け狙われていました。そしてある日、二人はスタイナーに襲撃されます。
それでも、シンジケートに屈することのないビリーでしたが、映画撮影のクライマックスで事故が起こります。空砲のはずの銃には実弾が込められており、ビリーはその凶弾に倒れるのです。
1971年の初出演作品「ドラゴン危機一髪」で一躍香港のトップスターに躍り出たリーは、「ドラゴン怒りの鉄拳」「ドラゴンへの道」とヒット作を積み重ね、本作「死亡遊戯」の撮影がスタートします。
しかし、ハリウッドから合作作品のオファーが入り撮影は中断。大ヒット作「燃えよドラゴン」の撮影が行われます。そしてリーの急逝。残された撮りかけのフィルムと、代役数名を使って、「燃えよドラゴン」でメガホンをとったロバート・クローズが完成させたのが本作です。
ということで、すべてのシーンが本人ではありませんが、エンディングの戦いのシーンは本人の出演ということで、いつもどおりのカンフー・ファイトを堪能することができます。
逆にそれまでのシーンは、そこに話を持っていくための伏線でしかなく、別人が演技するリーはさすがにぎこちなく、顔をわざと写さないようにしつつ、別のリーの表情が挿入された展開は、ちょっとイライラしたりします。
結局、「遺作」という表題込みで覚悟するか、記録的にリーの格闘技を楽しむかという2者択一を迫られる、結構厳しい作品。そういう訳からか、公開当時あまり話題にならなかったような記憶があります。
そういうことで、一般の方には出来の悪い70年代初頭の香港映画の一本でしかない。ブルース・リーのファンの方へ。
出演:ブルース・リー,ギグ・ヤング,ディーン・ジャガー,ヒュー・オブライエン,コリーン・キャンプ,ロバート・ウォール
監督:ロバート・クローズ 1978年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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