2010.11.11
Die Hard 邦題:ダイ・ハード
テロリストによる高層ビル乗っ取りに巻き込まれた一人の刑事の活躍を描いたスペクタクル・アクション映画。大ヒットシリーズの第一作。主演は「こちらブルームーン探偵社」のブルース・ウィリス。
ニューヨークの刑事ジョン・マックレーン(ブルース・ウィリス)は、最近不仲となっている妻ホリー(ボニー・ベデリア)に会い、二人の子供と共にクリスマスを過ごそうとロスアンジェルスにやってきます。
超高層ビルの日本商社ナカトミに勤めるホリーは、クリスマス・イブの夜、ナカトミの社長タカギ(ジェームズ・シゲタ)が催した社内の慰労パーティに参加していました。結婚と仕事の狭間で迷いのあったホリーも、ジョンとの再会で改めて彼への愛情を確信します。
しかし、パーティの最中に13人のテロリストがビルを襲撃。リーダーのハンス・グルーバー(アラン・リックマン)は金庫に眠る6億ドルを超える債権を狙っていました。
要求を拒否したタカギ社長はテロリストによって射殺されます。その場に居合わせたジョンはテロリストを射殺。そして彼とテロリストたちの息詰まる戦いが始まります。
そもそも、キャスティング候補としては、シュワルツェネッガー、スタローン、レイノルズ、ギアに続き5番目の候補だったらしいウィリス。しかし主人公の演じる、「スーパーヒーローではなく、ボロボロになり嘆きぼやきながら降りかかった苦境に対して正義感で向かってゆく」という役柄は誰よりもぴったりでした。
この設定が、それまでの「アクション・ヒーロー」とは異なるキャラを生み出し、大ヒットとなって彼を一躍ハリウッドのスターダムへ押し上げると同時に、一連の4部作へと繋がってゆきます。
クライム・サスペンス、(肉体+拳銃)アクション、人情モノ、そしてバディ的要素までも織り込みながら、単純なプロットのためテンポもよく展開し、あっという間の2時間です。
とにかく、「ぼやき」がよくて、一緒になって笑ったり同情しながらついつい主人公に感情移入してしまう。うまい作りです。
テロリスト・リーダー役のアラン・リックマン、最近では「ハリーポッター」シリーズにも出ている彼も本作が実質のハリウッド・デビュー作。結構好きな俳優さんで、イギリス出身の正統派英語と端正なマスクは、結構私好みなのです。
「プレデター」や「レッド・オクトーバーを追え!」などを手がけた監督のジョン・マクティアナンの、アクション作品の腕の見せ所、といった作品。
時代は88年、バブルの真っ只中。当時、世界を席巻する日本の商社が、ロスで持つ高層ビルをテロリストによって襲撃されるという、なくもない設定もリアリティをかもし出すのに一役買っていました。
音楽はマイケル・ケイメン。彼も、本シリーズや「リーサル・ウェポン」「X-メン」などアクション映画の音楽担当として有名な人です。
実質的に、ブルース・ウィリスのデビュー作といってもいいでしょう。振り回す拳銃は、当時の刑事らしく(?)ベレッタM92です。
出演:ブルース・ウィリス,アラン・リックマン,ボニー・ベデリア,アレクサンダー・ゴドノフ,レジナルド・ヴェルジョンソン,ポール・グリーソン,ウィリアム・アザートン,ハート・ボックナー,ジェームズ繁田
監督:ジョン・マクティアナン 1988年
音楽:マイケル・ケイメン
BOSS的には・・・★★★☆☆
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