2010.11.03
Melodie en sous-sol 邦題:地下室のメロディ
フランス映画界の大御所、ジャン・ギャバンと、若きアラン・ドロンが始めて共演したクライム・サスペンス。
5年の刑を終えて出所したシャルル(ジャン・ギャバン)は、貧しくてもいいから足を洗って平和に暮らしたいと願う妻のジャネット(ヴィヴィアーヌ・ロマンス)の懇願を振り切り、次のそして最後のヤマを踏むことに決めていました。
カンヌのパルム・ビーチにあるカジノから賭金をごっそり奪うという計画を立てます。大金を手にして泥棒家業から引退しようと。
刑務所で知り合ったフランシス(アラン・ドロン)と彼の義兄ルイを仲間に入れたシャルルは、早速3人でカンヌに向かいます。
実行犯の役目となったフランシスはカジノの金庫室に忍び込むことに成功し、シャルルも加わって大金を奪取。ルイの運転するロールス・ロイスで脱出にも成功します。が・・・
モノクロームのリアリズムとフランス映画独特のテンポにカメラ展開、どこかで聞き覚えのあるテーマソング、そして全編を通して流れるミシェル・マーニュのモダンジャズ。
何もかもがお洒落な犯罪ドラマ。そして推理小説張りのファイナル・サプライズ。数多いアンリ・ヴェルヌイユの犯罪物でも最高傑作と言っていいでしょう。
10年後には「暗黒街の二人」で共演する二人、アラン・ドロンの男前には感心するしかありませんが、それもジャン・ギャバンの貫禄あってのこと。渋いです。日本人で言えば、片岡千恵蔵に大川橋蔵みたいな組み合わせでしょうか?
絵的にも、さすがはこの頃のフランス映画。どのシーンもそのままスチールで大伸ばしすれば、写真展が出来そうな出来。カメラマンの方も必見でしょう!
フランス的映画のひとつの原点。
出演:ジャン・ギャバン,アラン・ドロン,ヴィヴィアーヌ・ロマンス,モーリス・ビロー,カルラ・マルリエ
監督:アンリ・ヴェルヌイユ 1963年
音楽:ミッシェル・マーニュ
BOSS的には・・・★★★☆☆
おすすめ平均:
ドロンのこまかい演技
永遠に残る作品
鮮明に記憶に焼き付く、ジャン・ギャバン&アラン・ドロンの共演とラスト・シーン
ラストシーンが名場面です。
旧き良き
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