2010.11.23
西の魔女が死んだ
おばあちゃんと少女のふれあいを通じて、人の優しさと生きる意味を教えてくれるヒューマンドラマ。梨本花歩のベストセラー小説の映画化作品。
中学一年の少女まい(高橋真悠)は登校拒否になり、母(りょう)に連れられ祖母(サチ・パーカー)のもとに預けられることになります。
慣れない田舎の生活と、初めての祖母との二人暮し。ある日、祖母は彼女に自分は魔女でありそれは母から娘へと受け継がれているという話を聞かせます。草木の知識や自然の知恵を受け継ぎ、物事の先を見通す力を持っているとも。
自分も魔女になりたいと思い立ったまいは、早速魔女になる修行を始めます。「早寝早起きをし、食事をしっかりと取り、運動をし、規則正しい生活をする」というものでした。
しかし彼女は、隣に住むゲンジ(木村祐一)だけは理解できないままでした。
原作を知らなかったので、てっきり「魔女の宅急便」とかのジブリ物風の作品かと思いきや、結構しっとりといいますか地味な作品。丁寧な描写、というよりは時間にもてあそばれた間延びした感じは、せっかちなハリウッド物ばかり観ているせいかもしれませんね。
まい役の高橋真悠、子供のくせに大人びた顔立ちで、演技はどうあれこれはなかなか存在感がある。一方のおばあちゃん役のサチ・パーカーは、先日「迷い婚」でも紹介したかのシャリー・マクリーンの娘なのですが、私的にはイマイチといいますか、まいのキャラクターとの相性はどうなの?という感じ。
結局、まいがおばあちゃんのメッセージを理解するキーマンが隣に住む粗野なゲンジなのですが、原作どおりなのかちょっとキャラの設定が弱い。
そもそものメッセージはいたってシンプルなので、あまり強烈なキャラ設定は避けたのかもしれませんが、水彩画のような邦画らしいといえば邦画らしい作品です。
出演:サチ・パーカー,高橋真悠,りょう,鈴木龍之介,諏訪太朗,大森南朋,高橋克実,木村祐一
監督:長崎俊一 2008年
原作:梨木香歩
BOSS的には・・・★★★☆☆
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