2010.11.26
Terms of Endearment 邦題:愛と追憶の日々
母と娘の関係、それぞれの生活と恋愛模様を30年にわたって描いたドラマ。アカデミー賞作品賞・監督賞・脚色賞・主演女優賞・助演男優賞受賞作品。
テキサス州ヒューストン。赤ん坊のエマを心配そうに見守る母オーロラ(シャーリー・マクレーン)。そして8年後には夫を亡くします。その8年後、隣には宇宙飛行士だったギャレット(ジャック・ニコルソン)が引っ越してきます。
翌年、エマ(デブラ・ウィンガー)はフラップ・ホートン(ジェフ・ダニエルズ)と結婚。しかし彼が気に入らない母は、結婚式に出席しませんでした。そしてフラップはアイオワ州の大学に職を見つけ、長男と3人の一家は引っ越して行きます。
エマが3人目の子供を身ごもった頃、フラップは朝帰りを繰り返すようになり、エマもふとしたことで知り合った妻帯者の銀行員と浮気をします。一方、母オーロラも遊び者のギャレットに惹かれるようになり、昼食を共にし・・・。
母と娘が友人以上に仲がいいというのは、現代ではこの頃以上だと思います。そしてこの映画の二人は、ごく普通の言えば平凡な人たちです。不倫が普通とは言いませんが・・・。
シャーリー・マクレーンとジャック・ニコルソンがとってもいい。大人の不器用な恋。若者のような一途さを表に出せず、それでも一途な恋に身をやつす。
そしてエマに訪れた運命がすべてを際立たせ、全てを輝かせ、ひとりで全てを持ち去って行きます。しかし、残された人々はまた、愛の糸をつむいでゆく。
男と女は愛し合う運命を背負わされてこの世に生まれてきます。お互いに「愛してるよ」と囁きあっても、そうでなくても。しかし、誰しもそれは完全な愛ではない。いやむしろ、当たり前のように不完全です。
それに気づき、どれだけそれを補い合うことが出来るのか。その補いの行為そのものが、その人の人生であると、この作品は教えてくれます。
出演:デブラ・ウィンガー,シャーリー・マクレーン,ジャック・ニコルソン,ジェフ・ダニエルズ,ジョン・リスゴー,ハックルベリー・フォックス
監督:ジェームズ・L・ブルックス 1983年
原作:ラリー・マクマートリー
BOSS的には・・・★★★☆☆
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