2010.12.12

Movies

Arthur 邦題:ミスター・アーサー

莫大な遺産と運命的な女性との間で揺れ動く放蕩息子を描いたラブ・コメディ。アカデミー賞助演男優賞・歌曲賞受賞作品。

ニューヨークの大富豪の御曹司であるアーサー・バック(ダドリー・ムーア)は、何不自由なく暮らす本物の独身貴族。彼に忠実な執事のホブスン(ジョン・ギールグッド)は、時折辛らつな意見や忠告をするけれど、アーサーは特に仕事もせず遊びにやりたい放題の毎日を過ごしていました。

arthur.jpgある日、父親に呼びだされたアーサーは、父と同様の大富豪の娘であるスーザン(ジル・エイケンベリー)との結婚を命じられます。そして、それがいやなら親子の縁を切り、7億ドルを超える遺産相続権を剥奪すると脅されます。

この気ままな暮らしを捨てるわけにはいかないと、しぶしぶながら承諾するアーサー。しかし、ホブスンを伴って購入紳士服店で大量の大人買いの途中、ネクタイを万引きしている女性を見かけます。

失業中の父の誕生日プレゼントにと万引きを働いたのは、レストランでアルバイトしながら女優を目指すリンダ(ライザ・ミネリ)。アーサーの機転でその場を逃れますが、彼はリンダに一目ぼれ。しかも生まれて初めての本物の恋でした。

悩んだ挙句、スーザンとの結婚破棄を決意、ホブスンや遺産の所有者であるマーサおばあさん(ジェラルディン・フィッツジェラルド)に告げますが、しかし結局婚約のためにスーザンの大邸宅を訪問し、彼女に婚約指輪を渡してしまいます。

映画よりも、クリストファー・クロスのテーマ曲から入った私は、どんなロマンティックな作品かと思っていたのですが、見始めたとたんにダドリー・ムーアの下品さ溢れる演技が気になって。

でも、説明もされない彼の生い立ちや彼の住む世界をその演技から次第に理解してゆくと、彼に対する親近感がどんどんと沸いてきます。

そして執事役のジョン・ギールグッドの名演。イギリス生まれでシェイクスピア劇を数多くこなしてきた彼にとって、執事らしい執事役というのは真骨頂。納得の助演女優賞です。

主題歌以外にも、物語を軽快に展開させる脇役の音楽は、バート・バカラック。

プロット的にはありきたりですし、一ひねりあるようなエンディングでもないのですが、まあメグ・ライアン系とは異なる、気楽に楽しめるラブ・コメディです。

出演:ダドリー・ムーア,ライザ・ミネリ,ジョン・ギールグッド,ジェラルディン・フィッツジェラルド,バーニー・マーティン,スティーブン・エリオット,テッド・ロス,トーマス・バーバー

監督:スティーヴ・ゴードン 1981年

音楽:バート・バカラック

BOSS的には・・・★★★☆☆ もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」

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