2010.12.06
RANSOM 邦題:身代金
一人息子を誘拐された父親が誘拐犯と対峙するクライム・サスペンス。監督は「バックドラフト」「アポロ13」のロン・ハワード。
ニューヨークの摩天楼にあるペントハウス。全米で5本指のひとつに入る航空会社社長トム・ミューレン(メル・ギブソン)は、手段を選ばない強引なやり方で会社は急成長。美しい妻ケイト(レネ・ルッソ)と一人息子のショーン(ブローリー・ノルティ)に囲まれ、人生の絶頂期にありました。
そんなある日、息子が何者かに誘拐され、200万ドルの身代金を要求するメールが届きます。そこには、縛られ監禁されたショーンの姿も。トムは、金でかたが付くならと身代金を払おうとしますが、息子の身を案じたケイトはFBIに事件をゆだねます。
ホーキンス捜査官(デルロイ・リンド)以下、チームの一行が到着。犯人グループの黒幕は、実は市警の刑事ジミー・シェイカー(ゲイリー・シニーズ)でした。
犯人からの連絡に従い、200万ドルを持ってトムは指定した場所に自ら向かいます。指示通りにFBIの追跡を振り切って受け渡し場所についたトム。しかし頭上にはFBIのヘリが現れ、犯人はその場で射殺されます。
男との会話から、犯人グループが生きてショーンを解放するつもりがないと悟ったトムは、TVの特別番組に出演し、200万ドルの札束の山を前に「身代金は払わない。これは身代金ではなくお前の懸賞金だ!」と宣言し、犯人たちとの徹底抗戦を宣言します。
1956年のアメリカ映画「誘拐」(原題:RANSOM)のリメイク作品です。こちらは見てはいませんが・・・。
メル・ギブソンと言えば、どうしてもあの「リーサル・ウェポン」のマーティン・リッグスのキャラが強烈で、コミカルなエキセントリックさをイメージしてしまうのですが、本作は「リーサル・ウェポン3」のヒロイン、レネ・ルッソとの共演でありながら、しっかりとサスペンスしています。
そう、おどろおどろしいサスペンスというよりは、次はどうなるんだろうというワクワク、ドキドキなサスペンスとしてよく出来ていて、これは原作のよさだけでなく、ロン・ハワードの腕でしょう。
ただの一人の男が父親としての自覚に目覚め、そしてただの怒りだけではなく目的達成のための手段を、身を切り心を鬼にして決断し行動する。そして息詰まる犯人との勝負。読めない展開とファイナル・サプライズ。
はたしてトムは、無事ショーンをその胸に抱くことが出来るのか?限りなく★4つに近い★3つです。
出演:メル・ギブソン,レネ・ルッソ,ブローリー・ノルティ,ゲイリー・シニーズ,デルロイ・リンド,リリ・テイラー,リーヴ・シュレイバー
監督:ロン・ハワード 1996年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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