2011.01.12
Finding Neverland 邦題:ネバーランド
永遠の少年「ピーター・パン」を生み出したスコットランドの作家ジェームズ・マシュー・バリと、そのモデルとなった少年の家族との交流、誕生秘話を基にしたヒューマンドラマ。アカデミー賞作曲賞受賞
1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、新作「リトル・メアリー」の初演を迎えていましたが、評判は最悪。興行主のフローハム(ダスティン・ホフマン)からも酷評されます。
翌朝、失意を癒そうと元女優の妻メアリー(ラダ・ミッチェル )を公園に誘いますが断られ、愛犬と共に散歩に出かけます。そこで彼は、デイヴィズ一家との運命的な出会いを果たします。
母シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)と4人の兄弟たち。長男のジョージ(ニック・ラウド)、次男のジャック(ジョー・プロスペロ)、末っ子のマイケル(ルーク・スピル)は子供らしく遊んでいましたが、三男のピーター(フレディ・ハイモア)だけはどこか危なげな繊細さを持っていました。
一家と仲良くなったジェームズは再会を約束。妻メアリーはシルヴィアの母が社交界きっての名士であるデュ・モーリエ夫人(ジュリー・クリスティ)であることから、一家を晩餐に招待します。しかし、夫を亡くし収入のないシルヴィアと子供たちを養っている夫人は、険悪な雰囲気のままバリ邸を後にします。
いつしかピーターに幼い頃の自分を重ねてゆくジェームズ。しかし、シルヴィア一家と過ごす時間の多くなった彼と妻との関係は次第に険悪になってゆきます。
ピーターパンと言えば、「親とはぐれてしまい歳をとらなくなった永遠の子供」。そして彼が妖精たちと共に暮らすのが「ネバーランド」です。
「ネバーランド」といえば、マイケル・ジャクソン事件でも有名になり、あまり良い印象をお持ちでない方もいらっしゃるかな?
さて、本作は劇作家ジェームズ・バリの代表的戯曲「ピーター・パンあるいは大人になりたがらない少年」の誕生秘話といいますか、そのモデルとなった少年一家との出会い、子供たちの成長、そしてジェームズが少年たちの養父となるまでを描いた物語。
正直、感動します。映像も美しいです。特にエンディングは印象的。
ジョニー・ディップは彼の作品としては独特のエキセントリックさはかなり控えてはいますが、ジェームズ自身が大人になりきれない大人であるという微妙な立場を演じるにはまさにはまり役でしょう。
ケイト・ウィンスレットは、私的には「タイタニック」と共に沈んでしまった女優さんなので、まあこの展開ならこれでよし。いやほかの人なら、ひとしきり号泣したかもしれない。
で、何といってもピーター演じるフレディ・ハイモアがいいし、ジョージ演じるニック・ラウドの成長ぶりも見ものです。
1980年代後半、ピーターパン・シンドロームなる言葉が流行ったのは今はもう昔。あの頃のピーターパンたちも今や50歳前ですか・・・
出演:ジョニー・デップ,ケイト・ウィンスレット,ジュリー・クリスティ,ラダ・ミッチェル,ダスティン・ホフマン,フレディ・ハイモア,ジョー・プロスペロ,ニック・ラウド,
ルーク・スピル,イアン・ハート,ケリー・マクドナルド
監督:マーク・フォースター 2005年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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