2011.02.06
Live Evil by Miles Davis (1970)
おほほ、「JAZZ」などというカテゴリを作ったのは誰?的に、1年近くも放置状態にあったJAZZ投稿。行きます。もちろん「帝王マイルス」さまは、まだまだ続きます。(一体、何枚CD持ってんねん!)
約一年前の前回、70年のコンニチハ!でご紹介したワイト島での「Message To Love」の演奏が8月末。実はこの年の正月、しめ飾りをくぐって餅を食べながら、マイルス様はスタジオに入られました。その時録音された、いつもの実験的作品4曲と、約1年後の70年12月、ワシントンのクラブ「セラー・ドア」でのライブ4曲を入れ子にして2枚のアルバムにしたのが、今日ご紹介する「Live Evil」です。
で、このタイトルはこういういきさつでもって、「Live」とそれをひっくり返した「Evil」な訳ですなぁ~。
スタジオでの4曲はどれも短く、あくまでも試行錯誤の実験的な曲ばかりですが、白熱のライブとサンドイッチすると、それはもビッグマック状態。これはもちろん、名プロデューサーであるテオ・マセロのマジックが光る訳ですが・・・。
そしてそのテオ・マジックにより、全体としてはまとまったコンセプト・アルバムに仕上がっているわけです。
で、私が惚れた上に半狂乱状態となるのが4曲目のライブ「What I Say」。ジャック・デジョネットのパワー溢れるビートとマイケル・ヘンダーソンのファンク・ベースに乗って、キース・ジャレットも半端なくファンキー。そして御大登場し、鋭い一撃を与える!くーたまりません。
(そういえば、しばらくクーを飲んでいないけど、あれってなくなったの?)
そして2枚目ラストのやはりライブ「Inamorata」。この曲の聴き所はゲイリー・ロバーツのアルト・ソロ。彼って結局2流で終わっちゃうんだけど、きっとこの日、彼は一生分を燃焼しちゃったのでしょう!
ということで、「マイルス」という清く澄んだように見える泥沼に足を踏み入れた哀れ「マイルス者」の私は、このアルバムに納められたライブ音源を求めて、1970年12月16日から3日間の「セラー・ドア」での様子が納められた「THE CELLAR DOOR SESSIONS 1970」という怒涛の6枚組みアルバムに手を伸ばしてしまうのであります。
悪夢です。ナイトメアーです・・・。
それにしても、久しぶりに聴くけど、やっぱ、マイルスは、ええなぁ~
Miles Davis
Sony
1997-07-31
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