BOSS's Column

やくざの殺人事件に巻き込まれた女子大生と私立探偵の活躍を描いた探偵ドラマ。というよりは、青春ドラマ？薬師丸ひろ子の復帰作。

女子大生の新井直美（薬師丸ひろ子）は一週間後、卒業を待たずに父の住むアメリカに旅立つ予定でした。その日、前々から憧れていたサークルの先輩永井（北詰友樹）に誘われ海に出かけた彼女は、ペアのペンダントをプレゼントされます。

彼に誘われるままにホテルに入った直美でしたが、突然伯父を名乗る男が部屋を訪れ、永井を追い出してしまいます。その伯父とは、実は彼女の父の元秘書で今は家政婦をしている長谷沼君江（岸田今日子）に、ボディーガードとして雇われた私立探偵辻山秀一（松田優作）でした。

ある日、別れた妻幸子（秋川リサ）が辻山のアパートに飛び込んできます。彼女の愛人で暴力団国崎組の跡取りである和也（鹿内孝）がホテルで同室中に何物かに殺害されたと言うのです。

事件をニュースで知った直美は、辻山のアパートを訪ねますが、そこに国東組がやってきます。なんとか難を逃れた辻山と直美、かくまわれていた幸子の3人は、彼らの目をごまかして直美の自宅に逃れます。

そして直美と辻山との真犯人探しが始まります。

TVシリーズで大人気を博した「探偵物語」（？）。個人的には、もう、何といいますか、夢中でした！基本的には下戸の私は、牛乳しか飲まない工藤俊作に相当の親近感を持っていたのを思い出します。

で、本作はそのTVシリーズ終了後にTVシリーズとは関係なく、原作は売り出し中の赤川次郎。探偵の名前も辻山秀一。あのやんちゃな工藤とは別キャラの設定です。

というか、就学のため一時芸能活動を休止していた薬師丸ひろ子の復帰第一弾を、角川事務所が企画した、あくまでも薬師丸ひろ子が主人公の探偵（ごっこ）物語なのです。

ということで、作品自体はあの松田優作のはちゃめちゃ可笑しくエキセントリックな演技は皆無で、むしろ青臭い中年のおっさんを演じており、とにかく薬師丸ひろ子をひたすら堪能するために存在する映画なのです。(＊写真はTV版)

一部、秋川リサの貧乳も堪能（？）可能ではありますが・・・。

ということで、名前だけで胸躍る我々世代向けではなく、初々しい演技の薬師丸ひろ子を懐かしく思う方に・・・。

出演：薬師丸ひろ子,松田優作,秋川リサ,岸田今日子,北詰友樹,坂上味和,藤田進,中村晃子,鹿内孝,荒井注,蟹江敬三,財津一郎,三谷昇,林家木久蔵

監督：根岸吉太郎　1983年

原作：赤川次郎

BOSS的には・・・★★☆☆☆

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