2011.03.18

Movies

Courage Under Fire 邦題:戦火の勇気

1991年に起こった湾岸戦争のある小さな戦闘を通して、戦場の現実とその中で問われる兵士としての決断と勇気のあるべき姿を問うヒューマン・ドラマ。

1991年1月に「砂漠の嵐」作戦で始まった湾岸戦争。その後、多国籍軍は地上戦「砂漠の剣」作戦に突入します。そんな中、夜間のアルバトラ砂漠の戦車戦で、米軍の戦車隊指揮官ナット・サーリング中佐(デンゼル・ワシントン)は、親友のボイヤー大尉の搭乗した自軍戦車を誤って攻撃してしまいます。

courage01.jpg戦争も終わり、ワシントンに戻ったサーリングは、味方を攻撃して死に追いやったこと、軍はそれを公表せず彼を英雄として取り扱っていることに対して良心の呵責に悩んでいました。

名誉勲章などを担当する部署に配属されたサーリングは、以前にまして酒に溺れ、愛する妻メレディス(レジーナ・テイラー)との仲も悪化してゆきます。

真実を疑うワシントン・ポスト紙のガードナー記者(スコット・グレン)は、そんな憔悴した彼に付きまといます。

そんな中サーリングは、救助ヘリの女性パイロットでありながらイラク軍と果敢に戦い戦死したカレン・ウォールデン大尉(メグ・ライアン)の名誉勲章授与に関する調査を命じられます。

戦争もので、なかなか迫力とリアリティのある戦闘シーンなのですが、ヒューマン・ドラマです。それはベトナム物にありがちな凄惨な戦いを描いたものではありませんが、戦闘というものの真実を伝えてきます。

主人公のサーリングがその絶望的な苦悩を、取材するウォールデンの生き様、その最後の真実を知ることによって解き放ってゆく。なかなか難しい設定です。

courage02.jpgサーリングを演じるのは私の大好きな性格俳優デンゼル・ワシントン、そして激しい戦闘の中で命を落とす男勝りの大尉役はなんとあのラブコメ女王のメグ・ライアンです!

デンゼル・ワシントンとしてははまり役。メグ・ライアンはその細い腕で大尉?とかいう重箱の隅つつきはありますが、この二人のキャスティングは正解。役作りのために激やせしたと思われるマット・デイモン は別人のような演技でした。

監督は「グローリー」や「マーシャル・ロー」などこの類の作品では定評のあるエドワード・ズウィック。日本では「ラストサムライ」で有名ですが。

全体に謎解き的な構成もあって、そちらにちょっと振りすぎているようです。キリスト教で言う贖罪を体現するサーリングをもっと立体的に描ききれば、★5つも夢ではなかったかも?(笑)

出演:デンゼル・ワシントン,メグ・ライアン,ルー・ダイアモンド・フィリップス,マイケル・モリアーティ,マット・デイモン,セス・ギリアム,ブロンソン・ピンチョット

監督:エドワード・ズウィック 1996年

BOSS的には・・・★★★★

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