2011.04.20
An American in Paris 邦題:巴里のアメリカ人
芸術の都パリを舞台に、アメリカン人画家とフランス女性の恋を描いたミュージカル。主演はタップ・ダンスの名手「雨に歌えば」のジーン・ケリー、監督はライザ・ミネリの父ヴィンセント・ミネリ。アカデミー賞作品賞・美術賞・撮影賞・衣装デザイン賞・作曲賞・脚本賞受賞作品。
絵を学び、画家として一人前になろうとアメリカからパリにやってきたジェリー(ジーン・ケリー)。しかし絵は全く売れず、その日暮らしの日々が続いています。彼と同じアパートに住む友人のアダム(オスカー・レヴァント)、コンサート・ピアニストを目指すもののこちらもコンサートを開く予定は全くありませんでした。
アダムの友人で、紹介されたばかりの有名な歌手アンリ(ジョルジュ・ゲタリ)にカフェでコーヒーをご馳走になるジェリー。しかしある日、金持ちで若術家を援助することが趣味であるミロ(ニナ・フォック)からスポンサーになるという申し出があります。
ミロとJAZZの流れるレストランに食事に出かけたジュリーは、隣の席にいたリズ(レスリー・キャロン)に一目ぼれしてしまいます。しつこく彼女を追い回し、とうとうデートにこぎつけたジュリー。しかし彼女は実はアンリの恋人で、間もなく二人は結婚することになっていたのでした。
ジーン・ケリーと言えばやはり「雨に歌えば」が有名ですが、本作は双璧を成す彼の代表作。劇中のタップダンスシーンはさすがに見ごたえがあります。
物語はスポンサー(=金)ではなく純愛を選択する貧しい画家と、長年連れ添った婚約者ではなく才能があるかどうかもわからない芸術家に恋する女性という、まあなんとも女性好みといいますか、浮世離れした物語。しかも作品賞ですから・・・。
で、歌と踊りだけを堪能していれば良いものを、ついついジェリーに感情移入してしまうと、自分の才能をサポートしてくれる女性をないがしろにして、ちょっとかわいいだけの店員さんに惚れ込むのか理解できない。いや、実際ジェリーがミロにする仕打ちはちょっとひどすぎる。と思うのは、ニナ・フォックの方が私好みだから?(^_^;)
ただ、恋というものが理性を忘れさせることはままある話であり、この小さな胸に手を当てて考えて見ても、確かに熱に浮かされジェリーのような生き方をした時代もあったよなーとか・・・。
いや、そういうことはどうでもよくて、とにかくミュージカル作品ですので、明るく楽しく歌と踊りを心行くまでご堪能ください。
それにしてもジェリーの服装は、画家と言うよりは看板屋さんですが・・・。作曲はジョージ・ガーシュイン、振り付けはジーン・ケリー本人です。
出演:ジーン・ケリー,レスリー・キャロン,オスカー・レヴァント,ニナ・フォック,ジョルジュ・ゲタリ
監督:ヴィンセント・ミネリ 1951年
作曲:ジョージ・ガーシュウィン
振付:ジーン・ケリー
BOSS的には・・・★★★☆☆
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