2011.04.22
The Tarnished Angels 邦題:翼に賭ける命
ヘミングウェイと並び称されるノーベル賞作家ウィリアム・フォークナーの小説「パイロン」の映画化作品。曲芸飛行に命を賭ける男を通して、愛情と運命を描いたドラマ。
世界恐慌からいまだ立ち直れない1932年。新聞記者のバーク(ロック・ハドソン)は、ニューオリンズで開かれる曲芸飛行の大会を取材するため会場入りします。
そこで彼が出会ったのは、第一次世界大戦の英雄だったけれど今は曲芸飛行のわずかな賞金で暮らすロジャー(ロバート・スタック)でした。
競技を明日に控え、休む場所もない彼らを見かねて、バークは自らの部屋を提供します。そしてその夜、彼はロジャーの妻ラバーン(ドロシー・マローン)から興味深い話を聞きます。
英雄と称えられていたロジャーに惹かれ家出した彼女は、整備士のジッグス(ジャック・カーソン)と3人で同棲生活をするようになります。そして妊娠した彼女に、サイコロを振って二人のどちらかと結婚しろと言うロジャーに、逆に盲従していたのです。
バークは翼に命を賭けながら、虚無的な人間生活を送る彼らの興味を抱き、記事を書かせるよう編集長に訴えますが却下され、強引な彼は新聞社を解雇されます。
いよいよレースが始まります。ロジャーの愛機は他機と接触して墜落。相手のパイロットは命を落とします。
しかし翌日のレースのことしか頭にないロジャーは、妻のラバーンにパトロンのマットから色仕掛けで代わりの飛行機を手に入れるように命じます。
アメリカは自動車王国ですが、航空機王国でもありますよね。第一次世界大戦後から行われていた飛行機レース。これはもちろん今でも盛んに行われていますし、複葉機やゼロ戦などの第2時世界大戦当時の航空機を飛ばしまくっています。
さて、物語はあらすじどおりでしかなく、フォークナー作品と言われてもそれ以上でも以下でもありません。
ロック・ハドソンはもちろん男前ですが、この役にはちょっとキャラが強すぎるかも。お相手のドロシー・マローンは昭和の美女でしょうが、個人的には・・・。
結構時間を割いたレースの実写シーンはそれなりの迫力があります。といっても、逆にそれが人間ドラマを空々しいものにしてしまっているかも?(洒落です)
ということで、ロック・ハドソンのファンの方に。ドロシー・マローンのファンの方に。(いれば・・・)
出演:ロック・ハドソン,ロバート・スタック,ドロシー・マローン,ジャック・カーソン,ロバート・ミドルトン,アラン・リード
監督:ダグラス・サーク 1957年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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