2011.05.30
Cool Hand Luke 邦題:暴力脱獄
若き日のポール・ニューマン主演の脱獄物。共演のジョージ・ケネディがアカデミー助演男優賞受賞。
泥酔状態で街のパーキング・メーターを壊したルーク(ポール・ニューマン)は懲役2年を言い渡され、フロリダの刑務所に収監されます。
刑務所では毎日の過酷な労働が待っていました。囚人たちの顔役ドラグライン(ジョージ・ケネディ)とは反目しあっていましたが、ある日の命がけの拳闘試合を機に二人の間には友情が芽生えます。
囚人たちは、強面ぞろいの看守たちと徹底的に反目し憎み合っていました。
ある日、ルークの母(ジョー・V・フリート)が面会にやってきます。短い面会時間が終わり、病に老いた母を見送りながら、二度と彼女と会うことはないと悟ります。そして母の死を知らせる電報が届きます。
それまで囚人たちの中心的存在となっていたルークでしたが、一心に脱獄を試みるようになります。そして、脱獄しては捕まるを繰り返すようになります。
パーキングメータを壊しただけで、2年の刑というのもひどすぎるのですが、我が家の言い伝えを守っていればルークのような目には合わない訳で、相手がポール兄貴でもどうも感情移入しにくい。
それでも傍観者を装って淡々と観ていくと、脱獄を重ねる間に暴力の化身となる看守たちに対し、ルークに同情し彼の中に正義さえ垣間見るようになります。
ゆで卵を50個食べて横たわるルークは、あきらかに十字架にかかったイエス・キリストですよね!
しかし本作を正義とか善悪のフィルターを通して見てしまうと、おそらくはもやもやとした消化不良のままとなってしまう。
それよりも一人の男、「クールな手のルーク」の生き様を、ある時代のある種の男の生き様を見守るべき作品なのでしょうね。
タイトルの「暴力脱獄」というのは60年代配給という時代のせい?意味不明ですなぁ~たとえば「ある男、ルーク」とかのほうがよさそうですが・・・音楽はラロ・シフリンです。
出演:ポール・ニューマン,ジョージ・ケネディ,J・D・キャノン,ルー・アントニオ,ディック・ダバロス,ストロザー・マーティン,ジョー・ヴァン・フリート
監督:スチュアート・ローゼンバーグ 1967年
音楽:ラロ・シフリン
BOSS的には・・・★★★☆☆
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