2011.05.25
THE COTTON CLUB 邦題:コットン・クラブ
禁酒法下のニューヨーク黒人街ハーレムに実在したナイトクラブ「コットンクラブ」を舞台に、踊り子やミュージシャン、裏社会のギャングたちの生き様を描くドラマ。
1920年代のニューヨーク、ハーレム。レノックス通りと142丁目の角にある「コットンクラブ」は、黒人のJAZZやダンスショーを見せる高級ナイトクラブ。客として出入りできるのは正装した白人の有名人だけでした。
白人のコルネット奏者のディキシー・ドワイヤー(リチャード・ギア)は、近くにあるバンビルクラブで黒人に混じってステージに立っていました。
ある日、客でハーレム一帯のナンバーズを仕切ろうと画策するギャングのボス、ダッチ・シュルツ(ジェームズ・レマー)が、警官に扮した2人組に襲われますが、一緒にいた10代の歌手ヴェラ・シセロ(ダイアン・レイン)と共にディキシーに助けられます。
一方、一流のタップ・ダンサーを夢見る黒人のサンドマン・ウィリアムズ(グレゴリー・ハインズ)は、兄のクレイ(モーリス・ハインズ)と共に、その日コットンクラブのオーディションを受け合格します。
翌日、ダッチに招待され一流ホテルのパーティに出かけたディキシーは、パーティーがコットンクラブのオーナーであり暗黒街のフィクサーでもあるオウニー・マデン(ボブ・ホスキンス)と子分のフレンチー・デマンジ(フレッド・グウィン)が、事件の後始末のために開いたものであることを知ります。
ディキシーの弟で野心家のヴィンセント(ニコラス・ケイジ)は兄の一件でダッチに取り入り、彼の用心棒をしていました。
そんな矢先、ダッチを殺そうとしたジョー(ジョン・ライアン)がダッチに殺されます。そして、ダッチ一家の一員となったディキシーと、ダッチの愛人ヴェラは、恋に落ちます。
デューク・エリントン楽団のホームクラブだったことでも有名なコットンクラブ。実在したクラブとミュージシャンやギャングたちと共に、架空の主人公たちが織り成すギャング映画というよりは人間ドラマでしょうか?
とにかく映像がいい。本当にこの時代を撮らせたらこの人の右に出る者はいないフランシス・コッポラが監督。
この時代のギャング映画はそれこそ星の数ほどありますが、アイリッシュvsユダヤvsイタリアvs黒人というややこしい構図はこれだけ?でも物語自体はそれほど複雑でもなく、リチャード・ギアとダイアン・レインを中心に、無事(?)進んでゆきます。
全編を通して流れるJAZZやディキシー、ダンス音楽など、バップ前のJAZZシーンを堪能することも出来ます。音楽は、007シリーズで有名なジョン・バリーです。
個人の内側にまでは踏み込んでいないため、そういう意味では物足りなさも感じはしますが、そうするとゴッド・ファーザーになってしまう。本作はあくまでも「コットンクラブ」が主人公ですから、これはこれでOKかと。
出演:リチャード・ギア,ダイアン・レイン,グレゴリー・ハインズ,ロネット・マッキー,ボブ・ホスキンス,ジェームズ・レマー,ニコラス・ケイジ,アレン・ガーフィールド
監督:フランシス・フォード・コッポラ 1984年
音楽:ジョン・バリー
BOSS的には・・・★★★☆☆
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