2011.06.11
Enemy of the State 邦題:エネミー・オブ・アメリカ
対テロ防止法を巡る暗殺事件に巻き込まれた弁護士が、元NSAの職員と手を組んで陰謀に挑むサスペンス・アクション。756本目の投稿です。
ファームに勤める敏腕弁護士のディーン(ウィル・スミス)は、成功者として妻カーラ(レジーナ・キング)、息子エリック(ジャッシャ・ワシントン)と共に豊かに暮らしていました。
ところがある日、大学時代の同窓生と出くわしたディーンは、殺害現場を記録したビデオをそうとは知らずに受け取ります。ビデオには、国家安全保障局(NSA)次官補のレイノルズ(ジョン・ヴォイト)がテロ防止法案を巡って対立する下院議員を謀殺している場面が撮影されていたのです。
ビデオを巡り、NSAから追われるディーン。諜報活動にたけたNSAはディーンのプライバシーを暴き、彼は法律事務所を解雇され、妻からは拒絶され、カードは止められれしまいます。
仕事仲間でかつての恋人だったレイチェル(リサ・ボネット)を殺害されたディーンは、情報屋のブリル(ジーン・ハックマン)に接触。しかしNSAの知れるところとなった二人でしたが難を逃れて逃亡に成功し、共にNSAに立ち向かうことになります。
本作はフィクションなのですが、もちろん国家安全保障局(NSA)も実在の組織ですし、劇中でディーンたちを追い詰めるさまざまな諜報監視システムは、ほぼ実在のものと言われています。
庶民の過去の個人情報から、現在現時点の行動監視まで行うというのは、すべては「Enemy Of States」を常に監視し、テロなどの攻撃を未然に防ぐことが目的なわけですが、本作ではそんな国家による個人のプライバシーの侵害こそが自分たちの敵、「Enemy Of States」だと訴えます。
後半の追跡からエンディングに向けては、どんどんとスピードアップし、まさに行き着く暇もない展開。このあたりの作りこみは、さすがの監督トニー・スコットです。
で、主人公はとぼけた役が持キャラのウィル・スミス。相棒のジーン・ハックマンとのコンビもいいキャスティングだし、ジーン・ハックマンは、キャラ的には一歩間違えると悪役ですから、そのあたりも個人的にはドライなウィル・スミスに対してほどよくウェット。
これには対するNSAのボス、ジョン・ヴォイトのキャスティングも効いている。個人的に大好きな「ハイ・フィデリティ」「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラックも端役ですがばんばってます。
今回はあの肉体美を披露することのなかったウィル・スミスですが、まさに彼の為の作品のような仕上がり。ただし、妻役のレジーナ・キングが私的にはダメなので、限りなく★4つに近い「★3つ」とさせていただきます。
それにしても「成功者の車」は、いつもなんでE38 7シリーズなの???(^_^;)
出演:ウィル・スミス,ジーン・ハックマン,ジョン・ヴォイト,リサ・ボネー,レジーナ・キング,スチュアート・ウィルソン,ガブリエル・バーン,トム・サイズモア
監督:トニー・スコット 1998年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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