2011.07.27
Agatha 邦題:アガサ 愛の失踪事件
推理小説ファンなら知らない人はいない女流小説家、アガサ・クリスティの実際にあった失踪事件を描いたドラマ。774本目の映画投稿です。
1926年、ロンドン近郊の静かな田園都市サニングデール。36歳になる女流推理小説家のアガサ(ヴァネッサ・レッドグレーブ)は、「我が愛、我が友、アガサより」と彫り込まれたコップを夫であるアーチー少佐(ティモシー・ダルトン)に贈りますが、夫はそれよりも昼食会に遅れそうな彼女をなじります。
その昼食会とは、彼女が新に書き下ろした小説「アクロイド殺人事件」の出版PRのために開催されるものでした。
急いで支度をする彼女。一方、美しい秘書ナンシー(セリア・グレゴリー)に仕事の指示を出すアーチー。しかし二人が仕事を超えた関係であることを、アガサは知っていました。
昼食会は盛況で、客の中には数多くの著名人に混じってロンドンの新聞にコラムをもつアメリカ人記者ウィーリー(ダスティン・ホフマン)や、町の新聞記者ジョン(ポール・ブルーク)もいました。
で、この後彼女はショッキングな状況に追い込まれ、車に乗って家出をするわけです。ここまでは事実。で、失踪中の10日間あまり、彼女が何をして過ごしていたのかは本人の口から語られることもなく謎のままなのですが、本作はキャサリン・タイナンの原作に沿って展開されています。
彼女に関わる物語らしく、ちょっとミステリー的要素も含まれてはいますが、主人公としてはダスティン・ホフマン演じる新聞記者。
売り出し中の彼ですが、はたしてこのキャスティングがよかったのかどうか?アガサ演じるヴァネッサ・レッドグレイヴとの「アニー・ホール」的身長差も気になりましたし・・・。
アガサの夫役のティモシー・ダルトン。そう、あのボンド役もやった彼ですが、まあ可もなく不可もなくといった無難な演技。
ということで、下世話な有名人のプライバシーに踏み込んだ本作の何を見ろと言うのかもよくわからないままの2時間でした。
結局、今もミステリーの女王に君臨する彼女も、実際は愛に彷徨う一人の女性であると言いたいのかな?DVDスルー程度の出来?
ん・・・ミステリー・ファンよりもアガサ・ファンに。ダスティン・ホフマンのファンの方に・・・。
出演:ダスティン・ホフマン,ヴァネッサ・レッドグレイヴ,ティモシー・ダルトン,ヘレン・モース,トニー・ブリットン,ティモシー・ウェスト
監督:マイケル・アプテッド 1979年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」