2011.08.29
Chaplin 邦題:チャーリー
サイレント映画時代の喜劇王、チャールズ・チャップリンの半生を、自身著作の「私の自叙伝」をもとに描いた伝記ドラマ。784本目の映画投稿です。
ロンドンの芝居小屋。母ハンナ((ジェラルディン・チャップリン))の演技を見つめる少年チャーリー。しかし母は突然体調を崩し、代わりに舞台に立った少年の演技に観客は熱狂します。
母は精神を病み、母と彼と兄シドニー、3人の貧しいけれど幸せな暮らしは終わりを告げます。チャーリー(ロバート・ダウニー・ジュニア)は兄の勧めで名門カルノー一座に入り、看板俳優になります。
そしてアメリカ巡業に旅立ったチャーリーは、ハリウッドの映画プロデューサー、マック・セネット(ダン・エイクロイド)に声をかけられ、それまでの舞台から当時流行り始めていたサイレント・ムービーの世界に飛び込むことになります。
放浪者役で世界中の人気者となった彼は、30歳を前に莫大な富と名声を手に入れます。そして故郷のイギリスに凱旋帰国した彼でしたが、第一次世界大戦に参加しなかったことや手にした富への嫉妬、かつての恋人の死の知らせなどを受け、故郷への思いを断ち切ってアメリカでさらに傑作をとり続けます。
そんな彼も、政府やFBIよる赤狩りの嵐を避けることは出来ませんでした。
本作は自身俳優でもありプロディーサーや監督もこなす名優リチャード・アッテンボローが、敬愛するチャップリンの半生を正確にトレースした伝記ものです。
主演は、アイアンマンでブレイクする前のロバート・ダウニー・ジュニア。名演です。彼は、「キスキス、バンバン」からの大ファン。
他にもダン・エイクロイド、アンソニー・ホプキンス、ケヴィン・クライン、ダイアン・レインなど豪華キャスト。なんとミラ・ジョヴォヴィッチまで登場します。
そしてチャップリンの母親役は、チャップリンの実の娘で俳優であるジェラルディン・チャップリンが演じています。
チャップリンと言えば、サイレント時代の数々の名作と、しかしながら赤狩りによりアメリカを終われ、そして彼を守りきれなかったハリウッドから80歳を超えた頃に授与されたアカデミー賞特別賞というお話が有名ですが、もうひとつ女性問題、それも親子ほども歳の差のある女性と次々に恋愛、結婚を繰り返したことでも有名です。
しかしそれを、単に金持ちの道楽くらいにしか思っていなかったのですが、この映画を見てそういう性癖も含めた「喜劇王」ではない人間チャーリー・チャップリンの等身大の姿を理解することが出来ます。
まだ本格的に彼の作品をご覧になっていない方は、是非本作をご覧になってからになさっては?
出演:ロバート・ダウニーJr.,ジェラルディン・チャップリン,ダン・エイクロイド,モイラ・ケリー,アンソニー・ホプキンス,ケヴィン・クライン,ダイアン・レイン,ケヴィン・ダン,ミラ・ジョヴォヴィッチ
監督:リチャード・アッテンボロー 1992年
原作:チャールズ・チャップリン
BOSS的には・・・★★★☆☆
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