2011.08.07

Movies

TAPS 邦題:タップス

土地開発のために閉校となる陸軍幼年学校の生徒たちが銃を持ち、閉校反対に立ち上がるドラマ。779本目の映画投稿です。

150年の歴史と伝統を誇る陸軍幼年学校、ハンバーガーヒル・ミリタリー・アカデミー。12歳で親元を離れた子供たちが6年間、軍隊同様の厳しい規律のもと、勉学と戦争戦闘を学び巣立ってゆきます。

taps.jpg6月になり、この学校にも卒業と進級の季節がやってきます。5年間主席を通したブライアン(ティモシー・ハットン)もいよいよ少佐に昇進し、最高学年のリーダーとして全校生徒の指揮官となりました。

ところが校長のベイシュ将軍(ジョージ・C・スコット)は、卒業式の訓示でアカデミーが1年間の猶予を置いて閉校となるという理事会の決定を発表。生徒の間に動揺が広がります。

その夜のダンス・パーティの会場前で生徒たちと街の若者たちの間でいざこざが起こり、止めに入った将軍の拳銃が暴発し、若者の一人が命を落とします。

校長である将軍は警察に連行され、学校は即時閉鎖となりますが、ブライアンは将軍の意思を継ぎ、「名誉のために」学校を守ろうと生徒たちに呼びかけます。

武器庫に山積されていた銃器を手に、ブライアン、アレックス(ショーン・ペン)、ウエスト、デイビッド(トム・クルーズ)ら生徒150人あまりが篭城を始めます。

日本では考えられないのですが、海の向こうのアメリカにはこんな学校があるのですねぇ~。しかも、日本では考えられませんが民間であり、日本では(もういいって!?)考えられませんが、マンション建設のための土地開発を理由に閉校してしまうのですね。

まあ、どこまでリアリティのあるお話しなのかはよくわかりませんが、とにかくそうなってしまって少年たちは大人たちとの戦いを始めます。

戦いと言っても、さあドンパチというわけではなく、まあいわゆる条件闘争。ところが彼らを包囲する州知事以下の警察・軍隊も一歩も引かない。つきつめて煎じれば「名誉vs財貨」の戦いなわけですが、そのあたりはぼかし気味で、あまり先鋭化されていません。

結果はまあ見てのお楽しみということにしておいて、ハリウッドらしからぬエンディングとだけ言っておきましょう。

それにしてもキャスティングがすごい。パットン将軍の(!)ジョージ・C・スコットに、若々しいティモシー・ハットン、ショーン・ペン、トム・クルーズ・・・。

いや当時は将軍以外は売り出し中ですから、そうたいした事はないのかもしれませんが、今見ると豪華キャストですよね!

結局、アメリカ人は名誉を金に換えた!と言いたいのでしょうか?でも、見方を変えればはやり生徒たちの行動はテロかもしれない。

いやそもそも、名誉とか財貨とかはどちらも脆く崩れやすく、戦争や戦いも人をそういう状況に陥れると言う真実が、そこでは語られているのかもしれません。

ちなみに原題そのままの「タップス」とは、消灯ラッパという意味です。

出演:ジョージ・C・スコット,ティモシー・ハットン,ロニー・コックス,ショーン・ペン,トム・クルーズ

監督:ハロルド・ベッカー 1981年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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