2011.08.31
WALL STREET 邦題:ウォール街
ニューヨークのウォール街を舞台に、証券市場で一攫千金を狙う男たちを描いたドラマ。785本目の映画投稿です。
ウォール街の証券会社に勤める若き証券マンのバド・フォックス(チャーリー・シーン)は、小口の客ばかり相手にしていて、手数料ノルマをクリアするのにも苦労していました。
ある日、ウォール街の大物投資家ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)に面会することが出来た彼は、ブルースター航空の整備士で組合の幹部でもある父カール(マーティン・シーン)から聞き出した同社の経営状態の情報を提供し、バドを気に入ったゲッコーは彼を通して取引を始めます。
ゲッコーの手引きで実績を上げていったバド。それはインサイダー取引そのものでしたが、法外な報酬を前に次第に彼の倫理観は麻痺してゆきます。
経営難に陥っている企業を買収し、無能な経営陣を追放するというゲッコーの無謀とも言えるやり方に心酔したバドは、ブルースター航空の買収を提案。父ら組合幹部とゲッコーとの密談を手配しますが、父カールはゲッコーの本心を見抜き、息子の前で異を唱えてその場を去ります。
ゲッコーに利用されていることに気づいたバドは、ブルースター航空の解体から守るべく立ち上がるのですが・・・。
ウォール街を舞台にした物語は、サクセスストーリーもその逆の教訓めいたものも結構いろいろありますが、本作は後者に属します。
まあ、マイケル・ダグラスが笑って終わり!というのは、ちょっと想像できませんし・・・(^_^;)
対するのは、マーチン&チャーリー・シーン父子。監督は、かのオリバー・ストーン。でも解決の構図やそのリアリティは思ったほどではありません。
監督、どうも本作では構図と展開に手こずっている間に、お得意の人間模様を描き損ねたようで、バドの改心もゲッコーの欲望もカールの実直さも描ききれていません。
まあ、額に汗して創造行為をせずにあぶく銭を稼ぐ夢など見ないほうがよいという教訓が残されるわけですが、トフラーのいう「知価革命」の時代においては、情報が物よりも価値を持ち、情報を創造する事が求められる。
21世紀はそんなややこしい時代になってきているのですね・・・。
出演:チャーリー・シーン,マイケル・ダグラス,マーティン・シーン,テレンス・スタンプ,ショーン・ヤング,ダリル・ハンナ,シルヴィア・ミルズ
監督:オリヴァー・ストーン 1987年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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