2011.10.29
GASLIGHT 邦題:ガス燈
イングリッド・バーグマンが主演した、パトリック・ハミルトンの舞台劇の映画化作品。アカデミー賞主演女優賞・美術監督賞受賞作品。モノクロ。798本目の映画投稿です。
1870年のロンドン。高級住宅街の一角にあるオールクィスト家で、主で歌手のアリス・オ ールクィストが何物かに絞殺されます。
同居していた身寄りのない姪のポーラ(イングリッド・バーグマン)は、事件を忘れるためイタリアに歌を学びに行きますが、そこで知り合ったグレゴリー・アントン(シャルル・ボワイエ)と恋仲になり、二人は結婚してロンドンの叔母の家に住むことになります。
ある日、グレゴリーから送られた祖母の形見のブローチを無くして以来、彼はポーラの記憶のなさを責めるようになります。彼女の母は、実は精神病に病んだ末に亡くなったのでした。
不安な日々を過ごすポーラは、次第に自分の精神状態に自信を失ってゆきます。
ある夜、久しぶりに夫と出かけた夜会で、夫の懐中時計を隠したと責められたポーラ。そんな様子を注視する一人の男がいました。
1944年の作品。太平洋戦争末期であることにまずは驚愕。時折のシーンにはさすがに時代を感じさせますが・・・。
30歳前のバーグマン、美しいです。カラー作品「誰が為に」の翌年の白黒作品ですが、かえってこの頃あたりまえのソフトフォーカスも自然で、それはそれは美しい。
稚拙なカットで笑ってしまうようなシーンもありますが、今頃の作品にはないような素晴らしいカメラワーク、アングルもあります。
監督は、1965年の「マイ・フェア・レディ」でアカデミー賞監督賞を受賞したジョージ・キューカー。美女を美しく撮るすべを知っていますね。
私を含めた推理物好きの方には序盤からネタばれなのですが、最後まで緊張感を持って観ることができました。
出演:シャルル・ボワイエ,イングリッド・バーグマン,ジョゼフ・コットン,ディム・メイ・ホイッティ,アンジェラ・ランズベリー,バーバラ・エヴェレスト
監督:ジョージ・キューカー 1944年
BOSS的には・・・★★★☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」