2011.10.25
Hors de prix 邦題:プライスレス 素敵な恋の見つけ方
フランス製のフランス映画らしい、おしゃれでちょっとシニカルなラブコメディ。797本目の映画投稿です。
高級ホテルで働くウェイターのジャン(ガド・エルマレ)は、深夜のホテルバーでイレーヌ(オドレイ・トトゥ)と出会います。イレーヌは、高級ホテルやパーティーに姿をあらわしては、玉の輿の相手を探す日々を送っていました。ジャンを億万長者と勘違いしたイレーヌは彼を誘い、彼もまた彼女の虜となってしまいます。
1年後、相変わらずホテルで働くジャンの前に、金持ちの愛人ジャック(ヴァーノン・ドブチェフ)に連れられたイレーヌが現れます。
再び客のフリをしてイレーヌに近づくジャン。二人はまた豊かな一夜を過ごします。が、翌朝ジャンの素性が明らかになり、彼女は彼のもとを去ってゆきます。
彼女が忘れられないジャンは、彼女を追ってニースへ向かいます。再開した二人でしたが、パトロン探しの邪魔になるジャンに彼女は嫌がらせで高価な服飾品や食事をおねだりし、貯金を取り崩していた彼はとうとう一文無しになってしまいます。
ホテル代が払えないジャンは警察に突き出されるところを、裕福な未亡人マドレーヌ(マリー=クリスティーヌ・アダム)に救われ、彼女のジゴロとなります。一方のイレーヌも、新しいパトロンを見つけて同じホテルに滞在していました。
フランスを代表する女優オドレイ・トトゥが、玉の輿を狙う小悪魔を演じています。1ユーロに価値があるような二人と、裕福なセレブたちとのやりとりがシニカル。
高級ホテルでのサービスの様子を捉えたカメラワークや、つぎつぎに登場する高級ブランドのドレスや装飾品がとてもフランス映画らしくでオシャレです。
基本的なプロットは、資産目当ての美女が紆余曲折を経て本当の愛に目覚めるというようなことなのですが、2時間のほとんどは、イレーヌたちセレブに群がる女性への拒絶感と、そんな女性に身も心も捧げてしまうお馬鹿なジャンへの失望感ですぎてゆきます。
この映画のどこが「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」なんだと思っていたら、最後の最後でそれらしいところに落ちてゆきます。しかしこの二人、このあとうまくいくのかどうか・・・。きっと無理だろうなぁ?。人間の本性って、そう変わるものではありませんから。「三つ子の魂、百まで」「雀、死ぬまで踊り忘れず」ですから・・・。
原題は「高すぎる」というような意味です。こちらのほうが、よくわかります。
出演:オドレイ・トトゥ,ガド・エルマレ,マリー=クリスティーヌ・アダム,ヴァーノン・ドブチェフ,ジャック・スピセール,アンヌリーズ・ヘスメ,シャルロット・ヴァルメイユ
監督:ピエール・サルヴァドーリ 2006年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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