2011.10.10
THE BIG BOSS 邦題:ドラゴン危機一髪
タイを舞台に、麻薬を密売しているギャングに戦いを挑む青年を描いたアクション・ドラマ。というか、かの有名なブルース・リーのドラゴン・シリーズの第一弾。792本目の映画投稿です。
故郷が水害に見舞われ、親戚を頼って中国の田舎からタイに出稼ぎにやってきた青年チェン(ブルース・リー)。彼は母親から、決して喧嘩をしてはいけないと告げられていました。
到着早々、喧嘩に巻き込まれそうになったチェン。喧嘩をしていたのは従兄弟のシュウ(ジェームズ・ティエン)でした。家に招かれたチェンは、シュウの妹チョウメイ(マリア・イー)と出会います。
シュウの紹介で早速、製氷工場で働くようになったチェン。ある日、製品の氷の中から麻薬の袋が出てきて、それを目撃した仲間が口封じのため殺害されます。
仲間を心配したシュウたちは工場長に告げられ社長の邸宅を訪問しますが、彼らもまたギャングたちによって殺害されます。
行方不明になったシュウたちの身を案じるチェンたちは、ストを起こして工場側の主任たちと乱闘になりますが、チェンは喧嘩の強さを買われて主任に抜擢され、料理や女性の接待を受けてしまいます。
かつて若かりし頃、初めて見たブルース・リーの映画と言えば「燃えよドラゴン」。あの怪鳥音とヌンチャクさばきに、私をはじめ沢山のファンの心をわしづかみにしました。
で、本作はそれに続いて公開された作品ですが、冒頭でご説明したとおりドラゴン・シリーズとしては第一作目の作品です。
全編、タイでロケが行われた超低予算作品。エキストラのほとんどは現地タイ人です。
そもそもは香港の人気スターでシュウ役のジェームズ・ティエンを主演にすえた企画だったそうですが、リーのアクションの切れ味を見て急遽企画変更されたらしい。確かにティエンのアクションでは、カンフー映画にはなりませんよね・・・。
基本的にはリーの他の作品同様、仲間を殺された怒りに燃えてギャングたちをやっつけるという内容で、後半はたっぷりとリーのアクションが堪能できます。が、まだ第一作ということで、ヌンチャクは登場せず、彼らしいアクションもイマイチ。あの「燃えよドラゴン」の肉体美もまだ完成に至ってはいませんし、カメラワークにも緊張感はありません。
ちなみに本作の怪鳥音は、後に広東語吹き替えされた際に、他作品からとってきてかぶせたらしい。やはり彼のアクションにはこれですよね。
作品には早くも、「リーの永遠の恋人」と言われたノラ・ミャオも、露天商の少女役で登場しています。
まあ、「新しいカンフー・ヒーロー見山」といった感じですが、カンフーファン、リーのファンは必見の作品のひとつです。
出演:ブルース・リー,マリア・イー,ジェームズ・ティエン,リー・クン,ラム・チェンイン,ハン・インチェ,トニー・リュウ,チェン・チャオ,ノラ・ミャオ
監督・脚本:ロー・ウェイ 1971年
製作総指揮:レイモンド・チョウ
BOSS的には・・・★★★☆☆
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